「…1Kg増。」

 

25を過ぎたあたりからは私は少しずつ自分の体の変化に気がついた。

 

「食べなくてもやせなくなったな・・・。」

 

年齢。

 

「まぁ、胸は…」

 

胸は大きくなるけど確実に増す現実。

 

今日はデートなのに。

 

「また、太った?」

 

なんて言われそう。

 

今まで、ん?全然。

 

なんて言ってたけど、

本当は客観的に見れば変化なんて手厳しくよくわかるってこと知ってる。

 

全然って言葉は私に対しての慰めの言葉。

 

鏡を見るたびに思う。

 

「あぁ、お母さんに似てきたな。」

 

ちょっとした強みで、安心感。

「頑張らないと。」

 

―プルルル―

 

「電話…お母さんからだ。」

 

「もしもし?」

 

「あぁ、やっと出たわね。胡桃!あんたどうするの?今年帰ってくる?」

 

「ん~わかんない。」

 

「聞いて、正ちゃんったらねひどいんよ。この前、彼女連れてきてね、『正ちゃん彼女?』なんて言ったら、『おかぁ、たのむからもう、『正』ちゃんやめてくれよ。』ですって。何、生意気に格好つけれるのかしらね。高校生にもなると難しいのかなぁ~。」

 

靴をはきながら母に渋い顔で話す10離れた弟の光景を思い浮かべた。

 

「そうね。『お年頃』なのかもね。」

 

お年頃。

 

彼女に格好つけたいお年頃。

 

そう、一人前として認めてもらいたいお年頃。

 

「お母さん、私そろそろ行かなくちゃ。デートなの。またね。」

 

「え?気をつけなさいよ。がんばって!」

 

「分かった。」

 

そう言い、私は電話を切った。

 

今日、私は彼に、告白する。

膨れたおなかのことを。

 

 

 

ちゃん。ちゃん。 

 

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*物語はフィクションです。*

 

母にとって

娘はいつか友人になるが

息子は主となる

 
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