あるところにとても恐ろしい
ハンターが森に住んでいました。
フクロウのクルリです。
クルリは世界で最も良い目をもつとされ
数百メートルも離れた場所からも正確に
獲物を狙うことができたのです。
ミミズ村の住人たちから見ればクルリはとても迷惑な災害でした。
ある時、いつもクルリくんに狙われる
ミミズ村の若者が言いました。
「このままでは僕らはクルリにみんな食われてしまうぞ。どうすればいいんだ?」
ミミズ村の若者たちはいつも真剣に悩みました。
「土から出なければいいんだよ。」
「いや、でもそれは難しいよ。」
「じゃあ木の葉をまとって見つかりにくくしようよ。」
「いや、それは隣のゴンスケが試したら食われてただろ?」
あ~でもない。
こ~でもない。
と、会議は毎日続きます。
そんなとき、村の森の探索係がすごいものを発見しました。
そしてすぐさま、それは村長の元に運ばれたのです。
「大変じゃ皆の衆!」
それはとてもとても大きな眼鏡だったのです。
それを見た村長が言いました。
「いい案が浮かんだぞ!」
どのような案なのだ?と、みんなが尋ねると。
この眼鏡をクルリに渡そうと言うのです。
後日、村長がクルリの元を訪ねました。
村長を見たクルリはけらけらと笑いながら言いました。
「おや?餌のお客さんじゃないか?では、いただきます。」
「ちょっと、待ってくれんか。最後にわしの話を聞いてくれ!」
「まぁ、いいだろう。最後の話くらいは聞いてやるよ。」
クルリは黙って村長の話を聞き始めました。
「この世界で一番いい目なのはお前さんかい?」
「そうさ、私の眼は世界で一番いい目なんだ。どんな遠くも見渡せるのさ!」
すると、村長は言いました。
「お前さん最近目が悪くなっていないかい?」
すると、驚いたクルリは言いました。
「なんだと?」
「お前さん。わしらの顔を見ることはできるのかね?」
しばらく考えた後クルリは答えます。
「そんなもの見えるわけがないだろう?」
「じゃあ、お前は目が悪いんだな。」
怒ったクルリは村長に怒鳴ります。
「なんだと?遠くまで見渡せる私のどこが目が悪いと言うのだい?」
村長は大きな眼鏡を取り出しました。
「これを見てみい」
村長に言われるまま眼鏡をかけたクルリは驚きました。
村長の顔がとてもよく、大きく見えたからです。
「こ、これは何だね?」
「虫眼鏡じゃよ。とても見えるじゃろう?」
「あぁ、私の知らない世界があったんだな。」
「お前さんにそれをやろう。」
それを聞いたクルリは大喜び
「それは、外れやすいから、しっかりと固定しないといかんのう。」
そう村長が言うと、クルリにぴったりと張り付けました。
「おぉ!さらにもっと、餌を他ガスことができるぞ!!褒美にお前は食わないでやろう!」
しばらくして、
虫眼鏡を付けたクルリは村長を探します。
「おい、村長!どういうことだ!遠くが全く見えなくなってしまったぞ!」
おうして、村に平和が戻りましたとさ。
ちゃん。ちゃん。
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*物語はフィクションです。*
「よく見える。」「よくわかる。」は、
「よく見えない。」「よくわかっていない。」
と言う言葉と等しい。