翌朝、目覚めるとすぐにテレビをつけた。

 

イタリアの空気は乾いていたな

そんなことを思い出しながらのどをさすり

ぼんやりと国内ニュースを眺めていた。


 

「ふぁぁぁぁ。」


 

大きなあくびをして

また寝っころがって。寝返りを打って。

 

新しく得たダブルベットの寝心地は感想がないくらいよいものだった。


 

ぼうっとした頭に注がれる奇妙な幸福感。

まるで、子どものように大胆に寝返った。


 

大胆・・・?


 

あれ?


 

ダブルベットって一人用?

 

はっとして目覚めた。

 

昨日の最後に隣で

おやすみと

言った彼はいない。

 

「・・・?」

 

答えに迷っていると気のせいかトーストとコーヒーの

香ばしい香りがしてくる。


 

扉を開けその匂いのするほうへ誘われていった。

 

「おはよう。いっぱいどう?」


 

そう言ってパジャマ姿の彼がコーヒーを差し出す。

 

ほっとため息をつくような

吐きれない温かみが残るようなそんな安心。

 

「もらう。」

 

苦い味のブラック。

本当に苦い。

 

彼は私の頭を軽くなでた。

 


「朝食、パンで良いか?」

 

目は彼の顔を見ようとしたけれど手で隠れて見えない。

笑っているのか。それとも。


 

「・・・実感。ないね?」

 

ポツリとそうつぶやくと、

彼はきょとんとした顔で私を見る。


 

「忙しかったからな。」