「ここは・・・ は！ 大丈夫かヲナリ！」
「・・・・ん ヱケリ兄様・・・？ ここは・・・？」
ここは寧魂界ニラヱカナヱ 全ての魂が輪廻転生に向け安らぐ神の揺り籠
「あ！ あなたは 指輪のおじさま！」
一同に会するのは初めてだったね
自己紹介しよう 私の名はスティーヴン
「ス スティーヴン！？ あなたが！？」
それは返してもらうよ もう用済みだからね
ﾋｭｰﾝ
あ！
「あなたの・・・いや お前の目的はなんだ！？」
私は理の観測者だが知覚し接触できるのは9次元までで 魂が住む世界には行けなくてね
開いてもらうためには ヱケリの巫女の力が必要なのだよ
「ここに来てどうするつもりだ」
全ての人間の魂を中立に整えてから輪廻転生させ 偏らない世界だった原初への回帰
中庸の救世主と女神 ナカジマとユミコの魂に人類は導かれ やがて宇宙は均一の天秤となる
「なんてことを・・・カオスもロウも経験せずに中庸の世界が素晴らしいとは思えません」
極と極を行き来し悟る人生は無駄と思わないかね
互いに反目するよりも 陰と陽が混ざり合い調和のある世界こそ美しく創造主本来の理なのだよ
「神から与えられた自由と己を律する秩序を放棄することこそ理に反します」
「お前のいうのは詭弁だ！ 生まれながらにして終わりのわかる人生なんかにさせるか！」
ｶﾞﾗ
創られし災禍！
ぐわあああああ
え ヱケリ兄様！
君たちはナチュラルルートへと導く良きコマであった 最後に私が手向けよう
くっ こ こいつ強すぎる・・・
見つけたぞ・・・！ 悪魔召喚プログラムをばら撒いた張本人を！
は 狭間君！！