音楽系の体験レッスンに行くと、たいがい起こることがあります。

→ピアノをやっていたことがバレた瞬間、先生の説明が変わる。

初心者じゃなくなる?

それまで初心者向けに話していたのに、急に説明が早くなる。

「あ、それなら分かりますよね」

という感じ。

 

……いや、分かる部分はあります。

でも、今日やることは初めてなんです。

音楽の基本的なことが分かるのと、そのジャンルができるのは別。

ここは、ちょっとややこしい。

作曲家も知ってる前提

そして、もうひとつある。

ピアノ経験者だと分かった途端、作曲家の名前も「知ってるよね?」という前提で話が進む。

いやいやいや。

初耳なんですってば!!!

 

ピアノを長年やっているからといって、世の中の作曲家を全部知っているわけではありません。

ピアノ界ではまったく無名な作曲家なら、普通に知らない。

というか、私が知っている作曲家だって、かなり偏っています。

ピアノ経験者=音楽通?

これ、ボイトレに限った話ではありません。

別の音楽系のレッスンに行っても、ピアノ経験があると、どうしても「音楽は分かる人」として扱われる。

 

もちろん、楽譜が読めたり、音楽の基本的なことが分かったりするのは便利です。

先生も一から説明しなくていいので、話が早い。

でも、

音楽が分かることと、音楽のことを何でも知っていることは別。

さらに言えば、

ピアノが弾けることと、そのジャンルができることも別。

 

私はピアノなら長年やっています。

でも、歌は初心者。

別の楽器なら、もちろん初心者。

知らない作曲家は、知らない。

「ピアノの先生=音大卒」だと思っていた

……私たち、どんだけ「ピアノの先生=音大卒」と思っているんでしょう。

でも、私はこれまでピアノを習ってきて、音大出身ではない先生に出会ったことがありません。

だから、教室によってはそうではない先生がいると知ると、やっぱりびっくりします。

医者になるために医学部に行くのと同じくらい、ピアノの先生になるには音大に行くもの、という感覚でした。

都内なら、音大生なんて珍しくない

池袋近辺なんて、武蔵野音大、日芸、東京音大が集まっているし、藝大だってすぐ近く。

音大を卒業した人もたくさんいるし、音大生がピアノを教えていることも珍しくありません。

私の感覚では、

「石を投げれば音大生に当たる」

くらいなんですよね。

だから、音大を出ていない先生がいないというより、単純に私が今まで出会ってこなかっただけなのかもしれません。

教室によって先生の経歴もずいぶん違うんだな、と、この歳になって知りました。

音大を出ていればいい、という話ではないけれど

もちろん、音大を出ているから良い先生、というわけではありません。

これは本当にそう。

ただ、私はやっぱり、専門的に音楽を学んだ先生に習いたいと思っています。

 

音大って、ピアノだけを弾いているわけではありません。

楽典、和声、ソルフェージュ、聴音、音楽史、アンサンブル……。

音楽について、かなり幅広く勉強します。

 

これまで習ってきた先生を見ていても、ちょっとした質問をすると、ピアノの弾き方だけでは終わらないんですよね。

和声の話になったり、作曲家の話になったり、時代背景の話になったり。

「そこまで知ってるの!?」

と思うこともあります。

若いころの数年間とはいえ、専門的な環境で幅広く学んだ経験って、やっぱり大きいんだろうなと思います。

 

そして、私が先生に求めたいのは、知識だけではありません。

私を上手にするための知識と指導力があってこその先生。

ただ音を取って、弾けるようにして終わりではない。

「弾けるようになった」から、その先の「上手に弾ける」へ持っていってほしい。

私はそんな感覚で先生を選んでいます。

初心者だからこそ、先生選びは慎重に

特に、これからピアノを始める人や、子どもに習わせようという場合。

「初心者なんだから、誰に習っても同じでしょ」

とは、私は思いません。

むしろ最初だからこそ、先生選びは慎重にしたほうがいい。

 

楽譜の読み方、リズム、音の出し方、身体の使い方。

最初に教わったことが、その後のピアノの土台になります。

最初の先生で失敗すると後々苦労します💦←これ、ホント

 

もちろん、音大卒かどうかだけで先生を決める必要はありません。

どんな目的でピアノを習うのかによって、「良い先生」も変わります。

趣味として楽しく弾きたい人もいれば、コンクールを目指したい人もいる。大人になってから始めて、好きな曲を弾けるようになりたい人もいる。

結局は、自分が何を習いたいのか、そして先生との相性なんでしょうね。

 

ただ、

「この先生は、これまでどんな音楽を学んできたんだろう?」

くらいは、確認してみてもいいんじゃないでしょうか。

 

次回は、実際に「音大を出ていない先生」に出会ったときの、「えっ、そうなの!?」をもう少し掘り下げてみます。

ティップネス&コナミからゴールドジムに移って、最初に感じたカルチャーショックのひとつ。

レッスン表の顔ぶれが、全然違う。

同じスポーツクラブなのに、こんなに違うものなのかと思いました。

 

AIによるレッスン一覧(ダミー)

 

ティップネスは、レッスンがより取り見取り

ティップネスにいた頃は、エアロ、ダンス、ヨガなどのスタジオレッスンがかなり多かった。

一つの店舗の中でも、同じ名前のレッスンが一日に複数回あります。

しかも、連続して同じ名前のレッスンなのに、インストラクターが違うこともよくありました。

「このインストラクターに出てみよう」

「次は違うインストラクターにしてみよう」

と選べる。

さらに他店舗まで見れば、また違うインストラクターがいる。

店舗スタッフが担当するスタジオレッスンも多かったので、レッスン表を眺めているだけでも、かなり選択肢がありました。

ゴールドジムは、かなり違う

ところがゴールドジムに来てみたら、レッスン表の印象が全然違う。

エアロ、ダンス、ヨガなどのレッスン自体が、ティップネスほど多くありません。

同じ名前のレッスンが週に2回くらい。

昼と夜に分かれていることもあるので、私の生活時間だと、実際に参加できるのは週1回ということもあります。

「じゃあ別の曜日に出てみよう」

と思っても、同じインストラクター。

「別の店舗なら、違うインストラクターのレッスンがあるかな?」

と近隣店舗のスケジュールを見てみても、同じインストラクターが巡回していたりする。

ティップネスでは「今日はどのレッスンに出よう?」だったのが、ゴールドジムでは「今日はこのレッスンがあるな」という感じ。

そして、ティップネスでは店舗スタッフが担当するスタジオレッスンも多かったんですよね。

外部のインストラクターだけでなく、スタッフ自身がレッスンを担当する。

この違いには、ちょっと驚きました。

その分、スタジオはゆったり

ただ、レッスンが少ないからといって、悪いことばかりではありません。

ゴールドジムは、スタジオレッスンをメインに来ている人がティップネスほど多くない。

その分、スタジオはゆったりしています。

ぎゅうぎゅうになることも少なく、場所取りを気にするような雰囲気もあまりない。※例外あり

スタジオレッスンをたくさん楽しみたい人には物足りないかもしれないけれど、筋トレがメインで、たまにレッスンにも参加したい人には、このくらいのゆったり感がちょうどいいのかもしれません。

これも需要と供給なんでしょうね

考えてみれば、当然といえば当然なのかもしれません。

ティップネスには、エアロやダンス、ヨガなどのスタジオレッスンを楽しみに来ている人が多い。

だからレッスンが増える。

レッスンが増えれば、インストラクターも必要になる。

一方、ゴールドジムは筋トレを目的に来ている人が多いので、スタジオレッスンに対する需要も違う。

だから、レッスン表も違ってくる。

店舗スタッフが担当するレッスンが多い、少ないという違いも、そんな会員の傾向と関係しているのかもしれません。

両極端だからこそ分かった

ティップネスとゴールドジム。

私が所属したこの2つ、スタジオレッスンについてはかなり両極端なんですよね。

片方は、レッスンもインストラクターも選び放題。

もう片方は、レッスン数もインストラクターの顔ぶれもかなり絞られている。

でも、その分、スタジオの雰囲気も違う。

両極端なジムに所属したからこそ、

「スポーツクラブって、こんなに違うんだ!」

というカルチャーショックを味わいました。

「下を見ない!」

ピアノのレッスンで、先生に言われるあるあるフレーズ。

「下を見ない!」

これ、単に鍵盤を見ないで弾きましょう、という話ではないんです。

下を向くと、音が変わる

下を向いて弾いていると、身体が小さく縮こまってしまいます。

頭が下がって、肩も内側に入る。

すると、音まで変わる。

 

同じピアノ、同じ曲なのに、音が自分の身体の近くで鳴っているような感じになるんです。

だから、なるべく視線を上げて、少し遠くを見る。

それだけでも身体が開いて、音が変わってきます。

音は頭の上から降ってくる

私の場合、音の位置をイメージすることを意識してます。

天井で音が鳴っている。

そこから音が頭の上に降ってくる。

 

高音は上から降ってくるように。

低音は、遠くから響いてくるように。

 

そんなイメージを持ち続けて弾いていると、音が変わってくる。

目の前の鍵盤を見て、そこだけで音を完結させるのではなく、音の行き先をイメージする。

これが意外と大事なんだと思います。

大屋根の先を見る

だから、練習するときは自宅でもスタジオでも大屋根を開けています。

弦の先を眺めたり、その向こうを見るようにしたり。

 

レッスン室なら窓の外を見ることもあります。

遠くを見る感覚で弾いていると、自分の音もちゃんと耳に入ってくる。

「今、どんな音が出ているんだろう」と、耳で確かめながら弾けるんです。

フルコンは大型車

そして、フルコンを弾くときは、私は大型車を運転するようなイメージがあります。

目の前の鍵盤だけを見ていたら、とてもじゃないけれど、この大きな楽器を扱えない。

 

もう少し先を見る。

楽器全体を意識する。

音も、自分のすぐ前で鳴らすのではなく、遠くまで飛ばす。

そういう感覚です。

電子ピアノだと、どうしても近くなる?

そういえば、電子ピアノで日頃練習している人の演奏を聴いていると、

「あ、この人、普段は電子ピアノだな」

と、素人耳でも感じることがあります。

もちろん、すべての人がそうという話ではありません。

 

楽譜の位置が鍵盤のすぐ近くまで低くなっていることも多いので、視線も自然と近くなる。

そのせいなのか、音も鍵盤のすぐ上で鳴っているように聞こえることがあるんです。

 

楽器そのものを鳴らすという感覚の違いなのかな、と思ったりします。

そういえば、車の教習所でも

この話をしていて、昔々、自動車教習所で言われたことを思い出しました。

「近くを見るんじゃなくて、ちょっと先を見る!」

と、かなり厳しく注意されたんです。

 

車もピアノも、目の前ばかり見ていると、身体までそこに引っ張られる。

ちょっと先を見る。

遠くを見る。



レッスン前にまず顔を動かす

声楽のレッスンを始めて、意外だったことがあります。

レッスンはコンコーネからでも、コールユーブンゲンからでもありません。

 

まず柔軟体操から。

「顔」も百面相ばりに動かします。

顔のストレッチです。老眼にも効果ありそう。

こんなに顔を動かしてなかったのか

普段の生活で、顔の筋肉を意識して動かすことなんて、ほとんどありません。

笑ったり、しゃべったり、食べたりするくらい。

 

ところが声楽では、頬を膨らませたり、口を大きく動かしたり、舌を動かしたり。

髭脱毛をするときに、頬を膨らませたり、口の中で舌を動かして鼻の下を伸ばしたりする、あの感じです。

 

「ああ、これね」と思ったら、

「これ、ヨガでもやったな」

「これ、ZUMBAでもやってるな」

ということが結構あります。

歌うって、思ったより全身を使う

声楽を始める前は、歌は「声を出すもの」というくらいに思っていました。

でも実際には、呼吸も身体も口も舌も使う。

そして、顔まで動かす。

 

まだ声楽初心者なので、発声について細かいことは分かりません。

ただ、レッスンを受けていると、

「歌うって、思っていたよりずっと身体を使うんだな」

とは感じます。

音楽スタジオじゃなくても良くない?

そして、レッスン中にピアノを弾くことは、ほとんどありません。

先生が弾いてくれるのはほぼ音取りだけ。

 

「これ、音楽スタジオじゃなくて、パーソナルジムを借りたほうがいいんじゃないか?」

とすら思っています。

 


まず、自分なりに頑張ってみる

ピアノを弾いていて、どうしても弾きにくいところってあります。

そういうときは、自分なりにいろいろやってみます。

ゆっくり弾いてみる。
リズムを変えてみる。
和音にして覚えてみる。
高音、中音、低音に分けて分析してみる。

 

それでも、どうしてもできない。

できないところほど、なぜか速く弾く

そんな状態でレッスンに行くと、無意識のうちに誤魔化していることがあります。

特に、よく知っている曲は危ない。

頭の中では曲が鳴っているので、多少怪しくても、その勢いで先へ進めてしまう。

「まあ、ここは流れでいけば大丈夫」

みたいな。

 

弾いている本人としては、なんとなく弾けているつもりなんです。

ところが、先生には通用しない。

「ちょっとゆっくり弾いてみて」

先生は、そういうところを即座に見抜きます。

そして、

「ちょっとゆっくり弾いてみて」

とストップがかかる。

……これが一番怖い。

 

テンポを落として弾こうとすると、さっきまで弾けていたはずの音が、突然わからなくなる。

「あれ? 次、なんだっけ?」

速く弾いているときは、指が勝手に動いているような気がする。

 

ところが、ゆっくりになると、覚えていないことが全部バレる。

先生からすれば、

「あ、ここ、ちゃんと覚えてないな」

ということなんでしょうね。

「ここ、弾けないんです」と白旗を振る

こうなると、もう開き直るしかありません。

「ここ、弾けないんです」

と白状する。

 

すると先生は、懇切丁寧に教えてくれる。

手の動きを確認したり、音を分けたり、弾き方を変えてみたり。

 

そして、1回のレッスンで解決してしまうこともある。

だったら最初から「できません」と言えばいいんですよね。

知っている曲ほど、自分をごまかす

でも、これがなかなかできない。

なまじ知っている曲だと、無意識のうちに「自分で自分をごまかす」ところからスタートしているんです。

「ここ、ちょっと怪しいけど、速く弾けばなんとかなる」って。

 

いや、なんとかならない。

そして、できないのに早弾きして滑りまくる演奏が、

一番格好悪いってことも、自分ではちゃんとわかっている。

 

それでもやってしまう。

だから先生の

「ちょっとゆっくり弾いてみて」

が、怖いんです。先生が、じゃなくて、自分の実力を突き付けられるのが。

同じレッスン名でも、同じじゃない

ジムのスタジオレッスンって、同じ名前でも、時間帯や曜日、先生によってけっこう違います。

運動量だったり、振り付けだったり、進め方だったり。

そこは、参加者が楽しめるようにするトレーナーの腕の見せどころなんでしょうね。

 

ただ、トレーナーそれぞれにクセもある。

カウントの取り方、説明の仕方、次の動きに入るタイミング。

私の場合、初めての先生のレッスンに慣れるまで、3~6カ月くらいかかります。

祝日だから、いつもと違うレッスンへ

そんなある祝日。

普段は出ていないレッスンに参加してみました。

もちろん、その先生のレッスンは初めて。

 

スタジオに入って、

「はじめてです。よろしくお願いします」

と、初々しくご挨拶。

 

すかさず先生、

「私のレッスンが、でしょ?」

……秒でバレました。

 

え?

なぜ?

まだ何もしてませんけど

いやいや、ちょっと待ってください。

まだレッスン始まってません。

私は大人しく座って、始まるのを待っていただけ。

 

なのに、

「私のレッスンが、でしょ?」

ですよ。

 

私が言ったのは、

「はじめてです。よろしくお願いします」

だけ。

 

それなのに、先生には、

「この人、スタジオレッスン自体が初めてじゃない」

と分かったらしい。

インストラクターには何が見えている?

まさか、動く前に見破られるとは。

スタジオレッスン、恐るべし。

 

というより、インストラクターの観察力、恐るべし。

そして私は、初々しさをどこかに置いてきてしまったみたい。

声楽については、まだまだ初心者です。

なので、発声について偉そうに分析するつもりはありません。

「こうすると正しい声が出ます」なんて、私にはまだ言えない。

 

ただ、初心者なりに歌っていて、

「これは、ちょっと無理しているんじゃないか?」

と思うことはあります。

 

今回は、そんな話です。

大きな音を出そうとして

今まで普通に話していただけの人間ですから、
歌で使う声はそれまでとは別世界。

 

今まで何も考えずに歌っていた音域だって

「これ、どうやって出すんだ?」

となる。

あれ? 喉がくすぐったい

あるとき、歌っていて喉の奥が妙にくすぐったくなりました。

 

痛いわけではない。

風邪をひいた感じでもない。

ただ、喉の奥がちょっとイガイガする。

「あれ?」

と思ったんです。

 

それでも、そのときはたいして気にしませんでした。

歌っているんだから、多少は喉も疲れるだろう、と。

 

ところが、しばらくすると声が少しかすれてきた。

そこでようやく、

「もしかして、これ、やりすぎた?」

と思いたつ。

水を飲みたくなる

そして、やたら水が飲みたくなる。

普通に喉が渇いたという感じとは、ちょっと違うんです。

 

とにかく喉を潤したい。

ゼリー飲料とかおかゆが欲しい!

 

そして一旦水を飲むと直った気分になるんだけど、
すぐに元の状態に戻ってします。

 

……あらら?

「声が出た!」が落とし穴

初心者なので、声が出ると嬉しいんですよ。

特に今まで出せなかった音が出ると、

「出た!」

となる。

 

多少無理をしていても、その瞬間は成功したように感じるんです。

だから、もう一回やってみたくなる。

そして、また頑張る。

これを繰り返していると、気がついたら喉に負担がかかっている。

今は「出ない」でいいらしい

そんな経験をしてから、出ない音があるときに、以前ほど無理をしなくなりました。

もちろん、出せるようにはなりたい。

 

せっかく声楽を習っているんだから、いろいろ歌えるようになりたい。

でも、

「今ここで無理して出して、喉がおかしくなるくらいなら、今日は出なくてもいいか」

と思うようになった。

 

そもそも、まだ始めたばかりなんですから。

すぐに何でもできるわけがない。

 

これはピアノでも同じですが、できないことを力ずくでやればできるようになる、というものでもないんですよね。

初心者には身体のサインが頼り

「ちょっとくすぐったい」

「声がかすれる」

「やたら水が飲みたくなる」

くらいだと、最初は見過ごしてしまう。

 

ただ、

無理して声を出したら、ちゃんと喉に変化が出た。

これは初心者の私にも、はっきりわかったことでした。

 

良くなることもあれば、良くなくなることもあるんですね。



ピアノの先生って、本番が近づくと人格が変わる。

……いや、正確には、本番直前に変わる。

これ、発表会や人前で弾く機会があるたびに思うんです。

本番一週間前は「まだ直せるよね?」

本番一週間前くらいまでは、先生も必死です。

「あそこも直して」

「ここも、もうちょっと」

「そこ、まだ危ない」

「本番までに間に合う?」

 

生徒よりも先生のほうが焦っている。

「間に合う? 大丈夫?」

と言われても、

いや、ダメな時はダメです、

と思う。

 

でも先生からすると、一週間しかない。

発表会ともなれば、生徒は一人じゃない。

何人もの仕上がりを見ているわけだから、そりゃ焦ります。

数日前まで「大丈夫?」

ところが、本番数日前になると、さらに面白くなる。

突然、180度、方向転換。

 

「歌えてる!」

「ここもいいし、あそこもいいよ」

「ちゃんとできてる」

「本番、楽しみね」

ですよ。

 

こっちは、

「私、いつの間にそんなに仕上がったんだ?」

と思う。

「言うことは言った」の瞬間

たぶん先生の中では、ちゃんと理屈があるんだと思います。

本番直前になってから、あれこれ新しいことを言っても仕方がない。

言うべきことは言った。

だから、ここからは技術ではなく、気持ち。

 

そうなると、急に褒め始める。

前回まで細かいところを指摘していた人とは思えない。

 

「言うことは言った。あとはあなた次第」

という感じで、今度は背中を押す側に回る。

 

この切り替えが、毎回見事なんです。

本番直前は、ものすごくポジティブ

100回以上発表会に出続けていても毎回この流れになる。

先生、さっきまで何をそんなに心配していたんですか。

と思うくらい。

 

でも、本番直前に、

「まだダメ」

「ここが危ない」

と言われるより、ずっといい。

 

最後に送り出すときくらい、

「大丈夫」

と言ってもらったほうが、生徒としても気持ちよく舞台に出られる。

本番が終わると、先生もホッとする

そして本番。

「楽屋に行く?」「客席にいた方が良い?」「手順は大丈夫?」

うん、お客さん多い方が嬉しいから客席にいてください。

そして無事だろうが事故ろうが、とにかく弾き終わると

先生もホッとする。

 

生徒は一曲弾けば終わりだけど、先生は生徒全員分ですからね。

それを全部見届けて、ようやく一段落。

終演後は「良かったよ」とまた褒め殺し。

 

先生って、本番直前になると、別の人格が出てくるんですよね。

台風の中、友達の出演するコンサートへ。

初めての会場だけど、ここのピアノがいいと聞いていて気になってました。

代々木上原のMusicasaを一回り小さくしたような空間。

スタインウェイB型、低音も高音もよく伸びて弾きやすそう。

それにしてもアマチュアなのに有料の客を呼べるってすごい。

私だったら「お金払うから聞いて!」となります。

あ、それはレッスンだ😆