amahoro MUSIC-水源地古民家

昨日は葉山の水源地近くにあるなんとも素敵な古民家を訪れた。

この古民家で5月にコンサートが行われる。

そのコンサートを主催してくださるコンサート・パル・はやまの方々と

下見も兼ねた梅見の会を楽しませていただいた。

 

ここは何処!?今はいつ!?

葉山に住んで16、7年になるが、こんなところが葉山にあるなんて知らなかった。

古民家は勿論だが、そのロケーションが本当に素晴らしい!!!

その土地全体が小山の中腹にあるのだが、そのひときわ小高い土地にその古民家は建っている。

裏の雑木林がまた見事だ。季節の移り変わりに応じて千変万化する様が脳裏に浮かぶ。

奥の方にはミツバチの巣箱やシイタケ栽培用の種木が立てかけられていた。

家の前には何種類もの梅ノ木があり、五分咲き程度ではあったが、可憐な花を咲かせていた。

下を見るとあちこちにフキノトウが・・・

 

「なんて豊かなんだろう!」

まさに里山そのものだ。

 

僕は群馬県高崎の出身だが、三歳から五歳の頃まで

茅葺の古民家に住んでいた。

その頃の想い出は今も僕の宝物。

今でも色褪せることなく、当時のいろんなモノや匂いと共に

僕の中で息づいている。

春になって咲く一面の菜の花畑、ちょうど僕の背丈程だったから僕の目の辺りにまっ黄色の菜の花が・・・

夕暮れ時に遠くから聞こえてくるお寺の鐘の音、庭をせわしく駆け巡る鶏の声、

畦道に建つお地蔵様とお供えのお餅やお米、

雨の後の竹林の匂い、

近くの川原で叔父に釣ってもらった魚を安全カミソリで割いてもらって天ぷらにしたときのこと・・・

時折、物乞いの人がやってきたな。

土間に立って「何か食べさせてください」って悲しそうに呟いた声を今でもはっきりと憶えている。

おばあちゃんとよく縁側で日向ぼっこをした。

僕は“ひろ坊!”って呼ばれていた。

 

まさに三つ子の魂、百までの喩えのごとくもう半世紀も過ぎても鮮やかに僕の一部になっている。

 

昨日はそこでお昼をいただき、コラを試奏させていただいた後、

いらしてくださった方々とその家のオーナーの方々にご協力をお願いし、

いま制作中のCDの中の一曲のコーラスの録音を行った。

 

なんとも陽気で楽しい大合唱が録れた。

仕上がりが楽しみである。

 

お忙しい中、東京から録音のために駆けつけてくれた森田ご夫妻、この曲の作詞をしてくれた美和ちゃん、

コンサート・パル・はやまのみなさん、そして古民家のオーナーの池田さん、

本当にありがとうございました。

 

コンサートは5月14日を予定している。

その頃の景色はまたさぞ美しいことだろう。

今から本当にワクワクしている。