ドアを開けても 誰もいない
慌ただしかった朝ご飯の食器を洗う
ボーイが帰ってきた
何か食べときたいなと言う
昨日のカレー温めようかと聞くと
満腹になると困るからと スナック菓子の小袋で済ますと
それから いそいそと塾に行く準備をしてると共働きの嫁さんが帰ってきた
もう お米が無くなるよと話すと 明日仕事帰りに買って来てねとお金を渡される
ボーイは自転車にまたがり 塾へ向かうというので 途中まで駆けながら付いてった
T字路交差点の信号で見送ってコンビニでタバコ買っててくてくアパートに戻る
嫁さんが着替えてる
バレーをしに出掛けるのだ
ガールの短パン借りて 大丈夫かな？と聞く
全然大丈夫だよと言う
本日2回目になるバレーシューズを履くんだね バレー用というのがあるらしい
楽しんで来て欲しいなと心底思いながら見送る 行くつもりは当然ないが 見学しに行くよと言うと やめて！と言われた
ガールは帰ってくる気配すらない
家族の中で毎日が誰よりも泡立ってると思えるガール 起きてるかのよーな寝言を言う しかも長い
俺は夕飯を作る
賞味期限の切れた鰹節を どうにか使いたいと思ってる
火を余計に通せばどうにかなると思うから昨日のカレーと合わせてカレーうどんとかに使える出汁にすることにした
念には念ほど沸かす
うどんを沖縄そばに代えてもいいな
うん、よさそうだ 麺なら何にでも応用がきく出来映え
でも麺が見当たらないので これは明日用
鶏モモがあったので皮目だけ焼いて あとはレンジで蒸す
島らっきょうと玉ねぎで塩ダレを作り ポン酢を加えて 鶏モモ浸けとく
スープも出来た あとは温めて食べるだけ
まだ 誰もいない 帰って来ない
洗えるもんは洗って 皆の帰りを待つ
今日ドアを開けてから まだひと息さえついてない
タバコを3本吸ってから 脂じみたソファにながぼーじゃーして 振り返ってみた