『松苗あけみの少女まんが道・結』(松苗あけみ)

 

4年前に出た『松苗あけみの少女まんが道』の続編で

 

(前の巻を読んだ時の感想)

 

この前の巻も、少女漫画家になるまでと、

なってからのお話がめっちゃリアルで面白かったけど、

 

今回の続編は、

莫大な家のローンを抱えてしまったために

もう情熱が枯渇して

描きたいものがまったく無くなったのに

(ローンを返すために)

描き続けなければならない、

 

全盛期を過ぎた(←※自称)漫画家の

地獄と本音を、リアルな売上部数をまじえて

描いていて、いっそうリアル…

 

前の本を読んだ時の感想で

 

-----------------------------------------

1990年代、編プロで作っていたPR誌のお仕事で

一条ゆかり先生の原稿をいただきに、月1回

吉祥寺のお宅にうかがっていた。

 

ある時、とても眠そうなお顔で

「(松苗)あけみが原稿落としそうになったんで

昨晩、アシに入ってたの」

とおっしゃっていて

 

あの一条先生が!

アシスタントを!!

Σ(=°ω°=;ノ)ノ

と驚いた(いろんな意味で)。

-----------------------------------------

 

と書いたけど、今回の本でその時の状況が

初めて分かった。

 

編集部が、

そろそろ一条先生に代わる

若い作家を中心に据えよう

という流れになると

決まってヒットを出してくる

一条先生の底力

 

「コーラス」は、そんな一条先生のために

創刊されたマンガ誌で、

 

一条先生もその気持ちに応えるために

「プライド」などの名作を発表した。

(『プライド』が読みたくてコーラスを買ってたから

わかりみがすごい)

 

そんなコーラスで、

一番弟子の松苗あけみさんが

原稿を落としそうになっていたので

 

駆けつけた、

ということだったのか…。

 

こういう大先輩はともかく

同じころにデビューした他の漫画家さんへの

気持ちも、すごく赤裸々に描かれていて

 

image
の作者の谷口 菜津子さんも、
この猫コミックの最後のほうで
事実婚をしている相手の漫画家が
自分より売れているのに傷ついて
距離を置くことにした
というエピソードがある。
 
(相手の家の猫に会いたくてたまらず
というのもあって、またよりを戻すんだけれど)
 
この気持ちも、フリーで仕事をしているライターとしては
すごくすごくよくわかって
 
ダンナが、私の仕事のことをあまりにも
わかっていないことに
腹が立つことがよくあるけれど
 
まったくの異業種だからこそ、
私が安らかに仕事ができているのかも、
と思ったのでした…。
 
そしてこのマンガ
猫コミックとしても面白かったし

あと谷口先生(のパートナーのお宅の)

 

猫ちゃん、かわいい