65歳を迎えたダンナの

バースディーディナーを

恒例の茶つぼで。

 

※前回の私のバースデー茶つぼ

 

※シャッター音無しが

撮影できる条件のため

慣れないアプリで撮影していて

ピンが甘い写真が多いのが

無念…

 

 

今年の干支の龍をあしらった玄関のしつらえ

 

席には、お屠蘇用の朱塗りの盃と、

毎年楽しみな、

大将手描きの箸袋

 

宝珠の力で運気が辰

 

「立つ」と「辰」とをかけて

運気アップを祈念するメッセージ

 
いつも思うけど、
料理人の余技と思えない
味わいとセンスのある絵…

 

隠れキャラ。
ゲーム好きな他のお客さんはすぐわかってた。
 
ご主人「ドラゴン(竜)を退治するキャラなので、
本当は微妙なんですけど(苦笑)」

 

お屠蘇からスタート

 

お酒が飲めないダンナにはジュース

 

そして、お誕生日のお祝いディナーなので

スパークリングワインをサービスしてもらいました。

左はダンナ用のノンアルスパークリングワイン。

 

前菜は、龍の焼き物をあしらった木製の器

紅白の水引に、裏白の葉が

お正月気分を盛り上げる

 

おせち風の前菜

 

今年は茶つぼのおせちの販売が中止になったので

ここで食べられてすごくうれしい

 

 

左上のなまこは、お茶で洗って

調理したものだそうで

生臭みがゼロなうえ、うまみが凝縮してて

人生で初めて、なまこがおいしいと思った。

 

ごまめの下には、胡桃の飴がけが隠れている

 

ご主人によると、京都の本式のおせちには

伊達巻と栗きんとんがなく、

栗きんとんの代わりに栗が入っていることが

多いので、それにならっているのだとか

 

このラインナップを見た瞬間、

日本酒を注文。

 

龍をあしらったデザインの盃の中から

 

これを選んだ。

 

この片口も龍が描かれていて

素敵だったのよ

 

日本酒は、「秋田のお酒があったら」と頼んだら

2016年から寝かせていたという熟成酒で

 

うっとりするような、とろりとしたコクを堪能してると

女将さんがダンナに

「(ソフトドリンクは自家製の)金柑のジュースです」

 

「金柑のジュースってあまり見たことないけど

どんなだろう?」

「スムージー的な感じかな?」

とワクワクして待っていたら

 

トロトロに煮た金柑の蜜煮を、スプーンで

崩しながら飲むスタイル

 

すごく美味しかったようで、

ダンナは大喜び

 

白っぽいクリーム色のお椀が出てきて

 

大大大好きな、白味噌雑煮

 

私は白味噌雑煮の美味しさを、茶つぼで知りました・・・

去年、初めておせちを頼んだ時は、

この白味噌汁がジャーに入ってついていて

うれしかったなあ……

 

お造り

 

ダンナはよほど気に入ったのか

金柑のジュースをおかわり。

 

グラスがデザイン違いで

「こっちのほうがつぶしやすい」

 

お造りを食べ終えたら、あらわれた絵は

「比目魚(ヒモクギョ)」

 

なんでも、一つ目なので、

2匹並んではじめて泳ぐことができるという

中国の伝説上の魚で、

仲のよい夫婦のたとえ 

だそうです。

 

本当に、このお店では

一皿一皿に深い意味がこめられていて

「おもてなし」の概念が変わるというか。

 

かわいらしい椿柄のお椀には

 

とろりとした餡がかかった

かぶら蒸し

 

小鍋立てにしたのは

「竜馬の無念の軍鶏鍋」

 

と大将がおっしゃった時

私にはなんのことかわからなかったのですが

 

私たち以外の2組のお客様は

「ああ、近江屋事件の…」

とすぐわかっていて

「あれは結局食べられなかったんでしたっけ?」

「いや、食べかけて斬られたという説が有力で」

と話が弾んでいた…

 

そんな無知ゆえのさびしさとは無関係に

軍鶏鍋はおいしかったです。

かめばかむほど味が染み出てくる軍鶏、

軟骨入りのほろほろとくずれるお団子、

そして、火が通った瞬間をいただく春菊も。

 

スープまで飲み干しました。

 

シメは、土鍋の炊き立てご飯で作る

贅沢な蟹雑炊

 

拝みたいほど立派な蟹脚が

でん!と入っていて

卵のふわふわ加減がパーフェクト!

 

ダンナはおかわりしていました。

 

水菓子

・干し柿入りきんとん

・黒豆

・柚子のソルベ

・柚子の皮の蜜煮

・フルーツ

・ゼリー

 

干し柿入りのきんとんって

栗きんとんにはないフルーティさがあるんですね

 

このお皿も素敵だけど

 

この赤いお皿もいいなあ

 

添えられているお多福豆は、

京都・祇園の「松葉屋」のもの。

 

松葉屋のご主人は、

大将ご夫婦が祇園で料理店をしていた時の

常連さんだったそうです

 

最後は、大将が点ててくれた抹茶で。

 

私には紫式部の絵(タイムリー)

 

ダンナには、龍の絵の茶碗で。

 

本当に、この店で過ごす時間は、

もしかしたら本当に京都を旅するよりも

はるかに濃密な”京都体験”

なんじゃないか

と、いつも思う…

 

それは大将ご夫婦の京都カルチャーに対する

ものすごく深い造詣と愛が、

どの料理にも凝縮されているから。

 

だから、とおりいっぺんの蘊蓄と違い

おっしゃることが心に響いて、記憶に残るんです。

 
※2月から営業形態が変わり
「懐石メニュー」期(カレンダーオレンジ色)
「うなぎおまかせ期」(カレンダー水色)
別れるそうなので、カレンダーをご確認のこと。

 

面白いのは、カレンダー緑色の「特別営業」

秋には、鱧と松茸の特別コースを、

年末には、フグの特別コースをやるそうで

 

フグは、大将がお客さんの目の前でさばいて、

食べたい部位を抽選で選んで料理してもらえるのだとか。

 

なんだかめちゃめちゃ楽しそう。

特別コースに行けるよう、
今年も頑張って働こう、と思いました。