澄子は私だ

で書いたように、
朝ドラを見て、
まだ若かった頃に
自分のお気に入りの店を教えてくれた
職場の先輩たちのことを
思い出したのですが

そのなかで、
まだおつきあいが続いている
70代の方に
昨日、また、キラキラものすごくステキなお店ラメ
教えていただきました!

思えば、
「茶つぼ」を教えてくれたのも
その方。

※「茶つぼ」の素晴らしさについては
こちら

元町「茶つぼ」、奇跡のランチ完全収録

そしてこのお店も、
茶つぼに負けないくらい、
素晴らしかった!!


茶つぼは、有名になりすぎて
ランチの予約がほぼ不可能になったことと

撮影禁止なので、
そのすばらしさを
言葉でしか(しかも言葉たらずにしか)
お伝えできたかったのが無念だったですが


ここは、一軒家レストランで、
昨日は、
私たち以外のお客さまは個室だったので
撮影もさせていただくことができ


思う存分、お伝えできるのが
もう、震えるくらい嬉しい!!キラキラゴルゴキラキラ3


茶つぼに初めて行った時と同じ、
ただ料理を味わうだけではない

このお店にいた2時間半あまり
まるで遠いところに
トリップしていたような浮遊感キラキラ3

シェフの精神のきよらかさとか、
強靭さ、繊細さを
分け与えていただいたような感動キラキラ


それをどこまでお伝えしきれるか
自信がありませんが、
がんばってみます!

場所は「鶴見」。

JRで川崎と横浜の中間ですね。

(光太郎、きなこがお世話になった
清水動物病院のあるところです)




すごく立派な門構え

(このお店の前はフレンチのレストラン
その前は旅館だったそうで

確かに旅館でもおかしくない
門構えです)





このアプローチの階段をのぼっていく感じ、
三水館 を思い出しました…。




ダイニングには、この日、私たちだけ。
(出る時にわかったのですが、個室がいくつかあり
そちらにいた)


最後に見せてもらった個室も
素敵でしたが
昨日は天気もよかったので、




この、白砂を敷き詰めた清らかな日本庭園と
濃い緑を眺められる
広々としたダイニングでよかったと思いました。



テーブルマット代わりのお盆が
あまりにも美しく、

しかもよく見ると、
ダイニングのテーブルに置かれているものが
すべて、模様が違うんです。

聞けば、一枚一枚、全部
違う木を切り出して作られたとか。

今では手に入りづらい、
樹齢の古い大木が多いそうで。

このお盆に象徴されるように
目にはいるものすべてに
そういう、物づくりへの情熱
シェフが求める”美”が感じられ

それがすべてに徹底しているところが、
まるで違うところに旅したような
気持ちの理由なんだと思います。




メニューはこれだけ。

ファーストドリンクには
こちらのお店オリジナルのクラフトビールを
オーダー。

2種類あるなかの
「柑橘系の香りを感じる爽やかな味」
をお願いしたら



これがもう、本当に
爽やかで!キラキラ五月女風22キラキラ3


前に取材させてもらった
ビール業界のオスカーともいわれる
「The Brewing Industry International Awards」で
総合チャンピオンに選ばれた「ホワイトエール」
を彷彿とさせる味でした…。

その時の記事



一品目の「海と大地」

美しい!




アイスクリームのように見えるのは、
トウモロコシの軸から取っただし汁と
トウモロコシの実だけでつくったピューレの
お豆腐のようなもの

甘味はトウモロコシだけ、
というのが信じられないくらい
鮮烈な甘さと旨み

トッピングの海胆と合わせると
また味わいが深まり

散らした焼きトウモロコシの香りも
夏を感じさせて

それがキンキンに冷えた状態で
舌の上で一体となるわけです。

もう、この最初の一品から
カラダが溶けそうなくらい
おいしかった!


次の「すずき」はお吸い物

せっかくの美しい景色が
湯気でくもっていて
無念・・・


葛を打って湯引きしたスズキですが
この身の厚さを見てください!

このお魚を獲った漁師さんのお話も
すごかった!(長くなるので割愛…)

そして天盛りがまた美しくて



この白瓜の歯触りのよさ、
そして子どもの柚子、
こんなに小さいのに、柚子の香りはしっかりあって
苦味が強烈で。



たまらず日本酒をオーダー。

メニューから、大阪の純米酒を選んだのですが
はからずも、夏らしい美しいボトルでした。

味わいは、さっぱり系で
お椀のあとくちにぴったりでした。



お友達の2杯目は
柚子ジュース。
上に散らしてあるのは
青柚子の皮。



「あじ」はお刺身。

黄色いソースはピーマンのピューレ、
透明なのは、木の芽のオイル、

添えられているのは白瓜を紙のように薄くスライスしたもの

これはもう、フレンチのような一皿!

なので

image

たまらず、ワインをオーダー。
ここのお料理には、
ワインのほうがあうような気がする…。



「いさき」
は、グリル。

こんな身幅の大きいイサキ、
生まれて初めて見ました!

皮が究極のカリカリ、
身はレアでとろけるよう




黒のソースは、イサキの骨の出し汁からとったものだそうで
和でもフレンチでもない、でもものすごく深い味

つけあわせのマッシュポテトも
熟成させて甘味をひきだしたじゃが芋を使っているとのことで
濃厚な甘味!



「みょうが」はご飯。

ごはんが見えないくらいたっぷりのミョウガ、
シソ、それに釜揚げシラス。

お米も、無農薬栽培のパイオニアのような方が
作られているものです。

(このお米農家さんが無農薬を始めた時
奥さんがびっくりして、
実家に帰ってしまったとか…)



おみそ汁の具はトマトだけ。
これがしみじみおいしかった…。





食後のドリンクは、

「日本の野草茶」と「松浦珈琲」からチョイス



野草茶は、ミントティーのような爽やかな味わいでした。


「完熟」はデザート。

完熟マンゴーの甘味を引き立てるための組み合わせを研究し
オリーブと山椒にいきついたそうで



塩味のきいたさっぱりした粒あんの下に
塩漬けのオリーブがしのばせてあって

その塩味が、完熟マンゴーの甘味を
ものすごく引き立てている!

マンゴーの一番おいしい食べ方では?

と思うくらいで

これを食べるためだけでも
メニューが変わらないうちに
ダンナを連れて行きたい、
と思ってるくらいです…

このコースが5千円。

銀座や青山だったら、
この2~3倍はする中身だと思います…

夢のような時間が過ぎて、
そろそろおいとまを、という時になったら
友人が私の分まで払ってくれて。

びっくりして
「もう、昔みたいに貧乏じゃないから
自分で払いますよ!五月女風22


と言ったのですが

「この年になると、もう
自分のために買いたいものなんて
何もないのよ。

この服だって、もう10年も着ているし。

あなたといっしょに
この店で、どうしても食べたかったの。

だから、今回は、私に払わせて」


あああああ なきひよこ

自分がまだ若いひよっこだった頃に
戻ったような気持ちがして

ありがたく、ご馳走になりました…。

ありがたい、という言葉しか浮かびませんでした。

次は絶対に私が、自慢の店でご馳走返しを!!



ほんとうに素晴らしいお店でした。

まだオープンしたてで、知られていないので
今がランチの予約をとるチャンスかも。

(すぐに、茶つぼのように
予約困難になりそうな予感)



鶴寿