ある日の夏、わたしは家族で初めて行く海へ出かけた。
家族でサーフィンをする私たちはその日あまりの晴天で波は無く、わたしはひとりで泳ぐことにした。
17年間水泳を教えていたわたしは疲れない泳ぎ方を知っていた。
透き通る少しグリーンがかった海水はとても気持ちが良く、わたしは仰向けになり空を見ていた。
あまり遠くまで行くと監視員に注意をされてはいけないと気にしながらふと見ると、既にわたしの居た岸は遥か遠くに見えた。
どうやら潮の流れの速い渦にハマってしまったようだ。
サーフィンをしていてもこの渦の領域に入ってしまうとなかなか抜け出せない。
わたしは焦らずひとまず身体を海水に委ねた。
すると違う方角に隣接した海岸が見えてきたのでわたしはその岸に向かって猛ダッシュで泳いだ。
真夏でわたしは水着しか付けておらず、その格好で歩き回ることに少し抵抗を感じながら電話を貸してくれる所を探した。
そして1番近くにあった海の家的なお店へ入り、そこに居たおじさんに事情を話した。
するとそのおじさんは、微笑しながら同じような経験をする人がたくさんいると話し出し、その対応をしてくれる部署を紙に書き出した。
そんな大ごとにするつもりのないわたしはその紙を丸めて手に握りしめた。
違う違う、ただ今いた海水浴場へ連絡を取りたいだけだ。
多分わたしがいなくなって騒ぎになっているはずだから、まずはその場所へ無事を知らせたかった。
早くしないと捜索願いなど出されてはそれこそ大事になると、気が焦る。
しかし水着だけの姿で人に声をかけても、逃げられるか変な目で見られるだけだった。
するとある店から大きな声で話している女性を見つけた。
その店主と見られる威勢の良い女性は、お店のピンク電話で誰かと話していた。
わたしは彼女が話し終わるのを待つ間、色々と考えた。
かつて携帯電話を無くし、困った時のために家族の番号を紙に書き出し財布に入れた。
だが、今日のような時には全く役に立たない。
身一つになった時、頼れるのは自分の記憶だけだと思ったが、携帯が普及してからは誰の番号も覚えていない。
そんな残念な気持ちで前方を見ると、わたしめがけて走ってくる大きな犬を発見した。
家族と一緒に来たわたしの犬だった。
その時のわたしは今よりスリムで、バリ島で購入したピンクのビキニをつけていた。
そして当時飼っていた犬が“ジニー”と言う名前のアフガンハウンドだった。
ゴールドの長い毛をユサユサと揺らしながらわたしの足元へ来て、嬉しそうにわたしを見上げた。
隣の海水浴場からわたしを探して見つけてくれたのだ。
話が終わったお店の女性にわたしは一部始終を話すと、彼女は分厚い電話帳を開いて隣の海水浴場の番号を調べ出してくれた。
その時に出てきたその海水浴場の名前も、元居た海水浴場の名前も今は思い出せない。
いつも夢の中で出てくる地域や建物などの名前を覚えておこうと思うが、いつも忘れてしまう。
結局夢は彼女が番号を調べてくれて、珍しい犬種のジニーをかまうのだが、わたしは人嫌いなジニーがいつ唸り出すのではと、ハラハラする場面で終わる。
目が覚めてジニーがライトにも思えて不思議な感覚になった。
今のわたしにしたら、ジニーもライトも既に他界し一つになって虹の橋でわたしを待っている。
そしてこの夢は、これからやってくるかもしれない困難に備えて、家族の番号を覚えておいた方が良いとのお知らせかもしれない。
取り敢えず伸び切った脳みそに長女の携帯番号と家電の番号を暗記した。
今日もありがとう‼︎心から感謝。
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