デヴィ夫人
80歳を過ぎて
あの体力と気力と美貌
すっごいですよね。
どういうことなんでしょうか。
まさに「真の美魔女」って感じマジョ…
そう言えば
私が子供の頃は
「東洋の真珠」
と聞いていたデヴィ夫人…
いつの間にか
「バラエティタレント」
みたいになってますけど…
一体なにが
どうなってるんでしょうか?
不思議すぎる。
面白そうかなって思って
こちらの本を読んでみましたよ
外国の大統領夫人になる…
有り得ないというか
ちょっと考えられない事ですよね。
私が生まれた時には
既にそうだったので
そのまま
ナチュラルに受け入れてましたけど…
第1章の「少女時代」が
私には1番気持ち良く読めました。
幼い頃から
色んなことを理解して
色んなことを考えています。
「私が家族(母と弟)を守らなくては」
「私がどうにかしなくては」
という
責任感や正義感
また
生まれ持った
利発さやプライド、ハングリー精神などが
よく分かります。
実際に経験した
第二次世界大戦の様子
また戦後の様子なども
「あぁ、こういう感じだったんだ…」
って、分かりました。
貴重なお話です。
家族を助けたい思いから
優れた英語力、計算力を生かし
中卒ながら
150倍(実質450倍)の倍率を突破して
千代田生命に就職し
また女優を目指して
俳優育成のプロダクションに入団し
更にナイトクラブでアルバイトもして…
女優業でもナイトクラブでも
お仕事が増えてきて
定時制高校は退学します。
もう本当に
七保子ちゃん(後のデヴィ夫人)すごい!
かっこいい!
と思って読んでました。
第2章の「スカルノとの出会い」からは
七保子ちゃんが
どのように大統領夫人になっていったのか?
が分かりました。
第1章のように
すがすがしい気持ちでは
読めませんでしたが…
小さい商社の社長
野心家の美少女
女好きの大統領
それぞれのパズルのピースが
ハマった感じですかね…?
商社の社長の押しが強くて怖い。
「英雄色を好む」
という言葉がありますけど
スカルノ大統領の
女好きは、酷すぎる…
ルール違反が甚だしく
流石に諸々、駄目でしょ…
と思いました
他の英雄のそういう話は知らないけど…
他の英雄達はもっと酷いかもですけどね。
まぁ優しかったりロマンティストだったり母性本能刺激したり罪な男。
とにかくずっと
大統領の女性関係から
インドネシアの政治問題から
四方八方緊張状態が続いている
デヴィ夫人なんですが
第3章「大統領夫人に」では
自殺未遂について書かれています。
激走していたデヴィ夫人の
糸が切れ
ふと燃え尽きて立ち止まります。
母親や弟に対する思いなどには
「うん、うん…」
「そうかぁ…」
「そういう気持ちに、なったんだね…」
デヴィ夫人に
そんな経験があったという事は
意外でしたが…
「私が家族(大統領)を守らなくては」
「私がどうにかしなくては」
という
責任感や正義感は
生まれ持った根本として
変わらずずっとありますね。
私から見て
よく分からないことや
自分を騙しているのでは…?
と思ってしまうことも
所々あったりしつつ…(;・ω・)?
何度も読めばそのうち分かるのかな…
状況が変わると
ちょっとリセットが入って
そこでご本人の中の辻褄が合うというか
調整されてるのかな…
自分の信念に沿って
かなり潔く自由ですね…
第9章「ニューヨーク時代」の
「インディアンたちの癒しの術」
も興味深かったです。
タイトルは
「栄光、無念、悔恨」
となっていますが
最後はハッピーに締めくくられます。
今の私たちが知る
デヴィ夫人です。
105歳まで生きるのが
目標だそうです。
100歳でも満足かしら。
とのことです。
この調子ならいけそうですよね。
今の活躍を見ても
凄いと思ってましたけど
幼少期から今に至るまで
それぞれ
ずっと凄いんですわ…
ドラマ化したら
ヒット確実なのではないでしょうかね。
戦後生まれの
平和ボケした自分から見ると
現実とは思えない人生です。
私は平和ボケの
ささやかな人生に満足です…
もっと平和ボケしたいくらいです。
自分の悩みなんて
小さ過ぎて
顕微鏡で見なきゃ見えないレベルだな~
と感じられます…
強い光や深い闇に
耐えられるタフさがなければ
大きな栄光は掴めません…
ところで
この本は
登場人物が多く
しかも
聞き慣れない外国人の名前が
多く出てくるので
誰が誰やら
ちょっと脳が追いつかないという
映画『ゴッドファーザー』を
初めて見た時と似た混乱がありましたわ…
スカルノとスハルトとか
ハルティニとハルヤティとか
メインキャストでさえも
流し読みだと
どっちがどっちか
「えっと…」
「あれ?」
分からなくなってきたりして
(これゴッチャになっちゃ駄目なやつ)
他にもスパルトとかハルソノとか…
チョウシンモがチョウシモンになってた…ミスプリ…
また
私にとって
インドネシアは
ワヤンやガムランが幻想的で素敵…
なんか島が複数あって
人気のリゾート地なんでしょ~
くらいな認識でしたが
こんな歴史があったことや…
戦後に異常な大虐殺があったこと…
島の数は1万を優に超えている
ということも
今回初めて知りました。
どんな流れが
インドネシアにとってベストだったのか
私には分かりかねますが…
インドネシアに限らずですけど…
裏切りとか
ましてや虐殺とか
ホントやめてほしい…
関係ないけど気になって調べてみたら
日本の島の数は6853でした(!)
日本も、そんなに多いのですね。
そのうち人が住んでいるのは430島だそうです。
インドネシアは14572のうち2869島に人が住んでいるそうです(!)
インドネシアは
イスラム教徒が最も多い国ですが
エジプトのイスラム教徒とは全く違って
この本の写真を見る限り
髪や肌を隠すこともなく
みんな普通の服装です。
『エジプトの空の下』では
手袋をし忘れただけで
淫乱扱いされたという
経験が書かれていましたが…
『デヴィ・スカルノ回想記』は
今日の私のアロマは
【フランキンセンス(Boswellia carterii)】
でした