2023年9月25日、NHKBSPでバッハ・コレギウム・ジャパンのミサ曲ロ短調(J.S.バッハ)が放送されました。2023年6月18日、ライプツィヒの聖トーマス教会で演奏されたクロージング・コンサートの録画です。ブルーレイディスクに永久保存する価値ある感動的名演でした。
§ 曲目 §
J. S. バッハ:《ミサ曲 ロ短調》BWV 232(J. S. Bach:Messe in h-moll, BWV 232)
§ 出演 §
指揮:鈴木雅明 SUZUKI, Masaaki, Conductor
ソプラノⅠ:松井亜希 MATSUI, Aki, Soprano I
ソプラノⅡ:ハナ・ブラシコヴァ Hana Blažíková, Soprano II
アルト:ベンノ・シャハトナー Benno Schachtner, Alto (Counter-Tenor)
テノール:櫻田 亮 SAKURADA, Makoto, Tenor
バス:ドミニク・ヴェルナー Dominik Wörner, Bass
合唱・管弦楽:バッハ・コレギウム・ジャパン Bach Collegium Japan Choir & Orchestra
合唱団: ソプラノ(5)アルト(5)テノール(4)バス(4)
管弦楽: 第1ヴァイオリン(4、リーダー=寺神戸 亮・てらかど りょう)第2ヴァイオリン(4)ヴィオラ(2)ヴィオロンチェロ(2)ヴィオローネ(1)オルガン(1)ナチュラルトランペット(3)ティンパニ(1)コルノ・ダ・カッチャ(1)フラウト・トラヴェルソ(2)オーボエ(3)ファゴット(2)
バッハ・コレギウム・ジャパンの生演奏は過去に3回聴いています。いずれも東京オペラシティ・コンサートホールです。2018年3月30日・マタイ受難曲(鈴木雅明)、11月23日・クリスマス・オラトリオ(鈴木雅明)、2019年マリアの賛歌(鈴木優人)です。
今回のミサ曲ロ短調を聴き、その当時とは、BCJの実力が格段に上がっていることが分かりました。
BCJ(鈴木雅明)はバッハ音楽祭にしばしば出演しています。2012年には聖トーマス教会でマタイ受難曲も演奏していますが、その合唱と古楽演奏はただ端正で上品なだけで、今一つ何か物足りない感がありました。
今回、BCJがアジアで初めてバッハ音楽祭のトリを務めました。精度が高く美しいラテン語発音と輝かしく伸びやかな声質の合唱団とその代表であるソリストたちの豊潤で安定感のある音声、器楽奏者のソロ・オブリガート、正確無比のナチュラルトランペットやコルノ・ダ・カッチャなど、合唱と管弦楽が渾然(こんぜん)一体となり、この上ない荘厳な響きが醸し出されました。
終演後、聴衆は総立ちで、熱狂的な拍手がいつまでも続き、快哉を叫ぶ聴衆もたくさんいました。
1927年(昭和2年)、近衛秀麿と新交響楽団による定期演奏会が始まってから96年、世界のトップレベルに並ぶ日本のクラシック演奏団体が現れたことに感動を覚えます。
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