2021年1月24日、AXNミステリーチャンネルで放送された「私のおばさんは推理作家三姉妹」(Queens of Mystery)を録画したものを観ました。どうせチャラチャラしたドタバタミステリーだと思っていましたが、とんでもない間違いでした。プロットが複雑ですがしっかりしているため観ていて最後まで飽きません。この映画は現代イギリス英語を学ぶにはとても役立つと思います。日本の英語教育は各種英語検定や入試英語を含めアメリカ英語一辺倒なのでイギリス英語のアクセント・イントネーションに馴染みのない人が殆どです。私はイギリス英語を話します。なぜなら、私は若い頃イギリス大使館に勤め、オックスブリッジ英語を話すイギリスの外交官の方々に私がそれまで中・高・大学で学んだアメリカ英語を徹底的にイギリス英語の音に変えられたからです。外交官の方々の殆どはオックスフォードやケンブリッジ大学出身でしたし、ネイティヴスタッフの皆さんもきれいなイギリス英語を話しました。標準的イギリス英語の音声はリスィーヴド・プナンスィエイシュン、Received Pronunciation、略してRPと呼ばれます。ミドルクラス的なイギリス英語の発音でQueen’s English(クイーンズイングリッシュ)、オックスブリッジ・アクセントとも呼ばれる英語です。特にイギリスの南部のミドルクラスの人たちが話す言葉とされています。BBCで話される英語もRPとされています。この映画で聴ける英語は俗語や卑語も少なめで、あまり気取らず生意気ぶったところも少なく、舞台となるイギリス南部の教養ある人々が話す品のある現代英語です。イギリス英語の音を学びたいかたにはお勧めです。

 

この画像はKentonline.co.ukよりお借りしたイングランドのケント州のクランブルックの街並みです。映画のロケのために使われました。THE EMBITTERED HACKはパブの名前です。字幕にはどういうわけか「老馬亭」とありました。

「私のおばさんは推理作家3姉妹!」

推理作家である3人のおばたちに育てられた生粋のミステリー好き・マチルダ。

刑事となり、おばたちの推理力に助けられつつ、難事件と母の失踪の謎に挑む!

おとぎ話のような雰囲気に包まれた、英国コージー・ミステリー!

主人公マチルダは3歳の時、“物言わぬ 幽霊の目が落とす影”という俳句とブルガリア製のタバコを残し、母が突然失踪。そのため、3人の推理作家であるおばのジェーン、キャット、ベスに愛情深く育てられた。幼少期をおばが営むミステリー専門書店であらゆる推理小説を読破して過ごしたマチルダは、やがて優秀な刑事となって、のどかで美しい故郷に帰ってきた。そんな彼女が難事件、そして、母の失踪の謎に、3人のおばたちに助けてもらいながら挑んでいく!

 

このシリーズの最大の魅力は主人公マチルダを支える、強烈な3人のおばたち。演じるのは、「シェトランド」をはじめ数々の英国ミステリーの常連女優であるジュリー・グレアム、ローレンス・オリヴィエ賞受賞のサラ・ウッドワード、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーのメンバーであるショバン・レッドモンドという、いずれも英国を代表する名女優たち。 また、あえて推理を混乱させるような“まわりくどいセリフ回し”や、現代が舞台になっているようには思えない、“村の景色”、“古めかしい家々と調度品”、そのほか登場するアイテムが英国ミステリーファンには垂涎!また、謎解き意欲を刺激する、様々な謎と仕掛けがちりばめられ、特に、アガサ・クリスティーのファンにはぜひ見てほしい作品になっている。

 

制作:2019年 イギリス/尺約120分×全3話/字幕版・原語:英語 原題:Queens of Mystery

監督:イアン・エイムス、ジェイミー・マグナス・ストーン 脚本:ジュリアン・アンタンク、マシュー・トーマス

出演:オリヴィア・ヴィノール (マチルダ・ストーン)、ジュリー・グレアム(キャット・ストーン)、ショバン・レッドモンド(ジェーン・ストーン)

サラ・ウッドワード(ベス・ストーン)ほか

以上、AXNミステリーチャンネルより引用しました。

予告編:https://www.imdb.com/video/imdb/vi3541941273?playlistId=tt8974594&ref_=tt_ov_vi

イギリスのAcorn TVのオリジナルのものなので日本語字幕がありません。AXNミステリーチャンネルで放送したものは日本語字幕があります。

 

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