私は、時にGと言われたりしているが、
ゴルゴサーティンでは無い。
ジジイでも無い。
人類が地球上に現れるよりも、はるか昔、
3億年前から地球上に生存していた生物だ。
血を吸う訳でもなく、
毒針で刺したりしないのに、
何故か、みんなから嫌われている。
姿形は、カブトムシや、クワガタや、コオロギに、少し似ているのだけど、
姿を見ただけで、
ギャアァーァーッ( ̄□ ̄;)!!、
と、今にも死にそうな叫び声と共に、駆除スプレー攻撃されてしまう。
なぜだ!?
なぜなんだ!?
素敵なツノを持たず、
秋の訪れを告げる楽団演奏が出来ないからなのか?
命を繋ぐ為に、
人間さんの食べ物を分けて貰うから?
おこぼれを拝借しているだけなのに。
どこでも這いずり回って、速足で逃げたりするから?
確かに、いろんな所に出入りするから、身体や脚には雑菌が着いているけれど(-_-)。
だからといって……。
私の姿を見るなり、直ぐ様ゴキジェットとかいう武器で攻撃するなんて…。
私が住み処にしている部屋の住人、
「雨垂れ」とかいう訳の判らない変な名前のヤツは、
私の家族を、粘着付の家に誘き寄せて捕獲したり、
ゴキジェット武器で攻撃するんだ。
蟻は働き者だからとか言って、踏んだりせず、
蜘蛛は益虫だからと言って攻撃しないのに、
私達の姿を見るなり、直ぐ様攻撃してくる。
それでも私達は、歯向かって応戦したりはしないのだ!
食べ物を獲たり、住み処を借りたりしている恩義を感じているから。
ある日の事、
「雨垂れ」はインスタントラーメンを食べたくなったらしく、
片手鍋に水を入れてガス台の火を点けた。
ガス台の下で休息していた私は、暑さに耐えきれず、
その場から逃げようとしたんだ。
そうしたら「雨垂れ」のヤツは、
いきなりゴキジェット攻撃をしてきた。
私は驚いて、ガス台近くに設置されていた、ゴミ袋に飛び込んだ。
そうしたら、そのゴミ袋の中に、しつこくゴキジェット攻撃してきやがった。
私は必死の思いで、袋から這い出て逃げ切ったが、
ゴミ袋から火の手があがった( ̄□ ̄;)!!。
幸い火事にはならず、私は住み処を失う事はなかったが、
「雨垂れ」のヤツ、
髪の毛と、眉毛を焦がしたようだ。
毛が焼けた臭いがしていた。
■次回予告
『やる気スイッチの崩壊』