神霊学(スピリチュアリズム)や

宗教を語るうえで、もっとも重要

なことと言えば、やはり【神とは

なにか】ということでしょう。

 

この理解なしには、イエスの福音

も神の救いや奇跡も、真の幸せ、

喜び、安心も、なにも得ることは

できないと思います。

 

そこで今回は【神】について

お話ししたいと思います。

 

 

 

あなたは神を信じますか? 

 

キリスト教の宣教師の決まり文句

みたいですが、もしあなたがこう

聞かれたらどう答えるでしょうか。 

現代では、よほど信仰心のあつい

家庭にそだった人でないかぎり、 

『神様なんかいるはずないでしょ』

とか、
『そんなの信じてないよ』


と答えるのではないでしょうか。 

いまの日本では、人智を超えた

存在である神に頼らなくても

人並みに仕事さえしていれば、

好きなものを好きなだけ食べ、

趣味のひとつでももって、

そこそこ楽しく暮らすことが

できます。
 

ですから、目に見えない神や

霊などの力を信じる必要など

ないかもしれません。  

でも、そんな宗教や信仰に

無関心な人でも、神様に意識

をむける機会が人生で何度か

はあるのではないでしょうか。 
 

人間が神と向きあうとき 

 

お正月には、神道の信仰者でも

ないはずの大半の日本人が、

こぞって神様にお参りしますね。 

そして、不思議なことに、

ふだん神様についての話など

しようものなら、 
 

『気持ちわるっ』

とか
『やだ、こわっ』
 

 などといっている人が、

わざあわざ晴れ着でめかし

こんだりして神社にいき、

まわりの目を気にしたり

恥ずかしがるようなそぶり

すらなく、一生懸命神様に

手をあわせて拝んだりして

います。 

 『神様を信じてるのは、

ちょっとアタマがおかしい、

気持ち悪い人間なんじゃ

なかったの?』

 

と、つっこみたくもなりますが、

さらにあつかましいことに、

たかだか100円程度のお賽銭で

何万倍以上もの見返りを求める

ようなお願いをしたりするの

ですから、バチあたりもいい

ところです。 
 

もっとも、幸いにしてほんとう

の神は人間の行動や言動に怒り

バチをあてたりするような人格

や感情をもった存在ではないので

それは大丈夫なのですが、なに

もしらずに欲望まるだしの願い

ごとをしていると手痛いしっぺ

返しをくらう危険性はあるので

注意しなければなりません。


というのも、じつは神社仏閣など

には成仏できない低級霊、邪霊

などいわゆる悪霊がうようよして

いて自分と波長のあう人間に

とりつこうと待ちかまえている

からです。

 

いや、それどころか中には悪霊

そのものを神として祀ってある

神社もあります。

 

ですから、ヘタなお参りは逆に

禍を招いてしまうおそれがある

ので、これがバチと言えないこと

もないのですが、ただしく言えば

自分から不幸を呼びよせただけ

ということになります。

 

このような不幸や災難を招いて

しまう原因については、また

べつの機会にくわしくお話し

しましょう。
 

 

不幸な目にあうと人は神を意識する 

 

もうひとつ人間が神の存在に

目を向けるきっかけとなり

やすいのは、不幸な出来事に

あってしまったときです。 

おおきな不幸にあってしまう

と、それまで正月以外はその

存在をないがしろにしきって

いた神を、実在する存在で

あるかのように意識して、

うらみや憎しみをぶつけたり、

ののしったりする人がよく

います。 

日ごろの自分のおこないも

不信心も、たなにあげて

『なにも悪いことをしてない

のに、なんでこんな目にあわ

せるんだ。神をうらんでやる』
 みたいに。

もちろんそれは、とんだすじ

違いというものであって、

実際の神は人間にバチをあて

たりしないのと同様に、人間

を不幸におとしいれたりする

こともありません。

 

ほんらいならば、神の御心

(真理)にしたがってさえ

いれば、完全な幸せが約束

されているにもかかわらず。

それを無視して、自分こそが

主なる神であるかのように

かん違いをして、好き勝手な

ふるまいをしていることが

不幸をまねいたそもそもの

原因なのです。

 

これは聖書にもアダムとエバ

(イブ)のたとえ話で書かれ

ています。

 

最初の人類であるアダムと

エバが神の言いつけにそむいて

禁じられていた木の実を食べた

ために、なに不自由のない

喜びと幸せしかない楽園から

おいだされた、という話は

ご存じでしょう。

 

人類誕生の瞬間からいまに

いたるまで、人間というのは

自分のちっぽけな欲を満たす

ために、おおきな喜びや幸せ

をすてて、不幸への道を選ん

でしまう愚かな生き物なの

ですね。

 

神を魔法の精だとかん違いしている日本人 

 

ここに挙げたふたつのケース

を見てみると、現代の大多数の

日本人が神をどのように認識

しているかがよくわかります。

 

神というのは、尊敬や崇拝の

対象ではなく、むしろ自分の

欲望、願望を満たしてくれる

家来か召使い、あるいは、

自分や家族の身の安全を年間

数百円で24時間警護してくれる

都合のいいボディーガードの

ような扱いです。

ですから神を信じるかと聞かれ

たときに、自分の願いをなんで

もかなえてくれる“ランプの精”

のようなものを想像しながら、

『いればいいな~』とほんの

かすかな期待はいだきつつ、

それでもそんな都合のいい

存在を信じているなんて

ちょっとおかしな人間、

あるいは幼稚な人間だと

思われたくないので、

 

『そんなの信じてるはず

ないじゃない』

 

と否定しているのが、大半の

人の心のうちではないでしょう

か。 

この『いればいいな〜』の

心のあらわれが正月の初詣の

人だかりとなっているわけ

ですね。
 

 

ほんとうの神様は人間に完璧な幸せをもたらしてくれる 

 

もしあなたが、なにものにも

ゆるがされることなく、永遠

に尽きることもない、真の幸せ

を手にいれたいとねがうのなら、

本物の神様がどのようなもの

なのかを知って、その偉大な

パワーで全心身をみたすこと

です。

そうすれば、その瞬間から人生が

バラ色に一変して、はかり知れ

ない奇跡に満ちた日々が、あなた

のものになるでしょう。

ただしそれは、自分が主となり

神が使いっぱしりの従者となる

ような空想上のランプの精では

なく、また神社の社に鎮まって

いる人霊レベルの神(霊)でも

なく、万物を創造した唯一絶対

の神でなければなりません。

日本では、キリスト教やイス

ラム教、ユダヤ教などのように

唯一絶対の神、人間の主である

神という信仰思想の土壌が

ほとんどないのでイメージする

のが難しいかもしれません。

 

でも、真の幸せを求めるので

あれば、自分がすべての決定権

をもつ支配者で、神は自分の言う

ことを聞く都合のいい僕である

とのこれまでの認識を逆転させて、

自分のほうが神にしたがう僕で

あると自覚する必要があります。

 

ほんものの神とは宇宙の根源的なエネルギー 

 

それでは、ほんものの神とは

一体どのような存在なので

しょうか。

 カンタンに言えば、神はこの

地球をふくめた大宇宙を一定

の秩序をもって働かせている

意思をもったエネルギーです。

(この神の秩序や働きを真理と

言います)


エネルギーという言葉に違和

感や抵抗感があるようでしたら

光と言いかえてもかまいません

し、命と言えばもっとしっくり

くるかもしれません。

 言葉は人間がつくりだしたもの

なので、どのように表現しよう

と本質はかわらないのですが、

いずれににしても神というのは

万物を生みだし、一定の法則の

もとに働かせている、霊的な

エネルギーなのです。

そして、われわれ人間もその

エネルギーの一部をわけあたえ

られていて、この人間にわけ

あたえられているエネルギーが、

いわゆる魂になります。

 つまり、魂=命=神と考えて

もらってもけっこうなのですが、

一般にいうところの生命と命

(魂、神)とは完全なイコール

ではなく、すこし次元のちがう

エネルギーであると理解して

おいてください。

 ちなみにこの魂は、神道では

直霊(なおひ)、仏教では仏性

と言われたりもしますし、

ヒンドゥー教やヨーガでは

アートマンとよばれています。

 

ニューエイジ思想や

スピリチュアリズムで、

【ハイヤーセルフ】

と呼ばれているものも

おなじです。
 

 

人間の本質は神である 

 

このように人間の本質である魂は

神と同一の霊的エネルギーなの

です。

だから、ほんらい人間は神で

あるとも言えるのですが、

そう言われても、にわかには

信じられないかもしれません

ね。

世のなかには、悪魔の所業かと

思えるような残虐な犯罪や戦争

が日常的におこなわれていますし、

身近なところでも、さまざまな

ハラスメントやいじめ、差別、

いやがらせなど、およそ人間が

神であるとはとうてい信じられ

ないような悪行ばかりが横行

していますからね。
 
でも、これにもちゃんとした

理由があるのです。


今回は神様の正体について

ごくカンタンにお話しさせて

もらっただけなので、納得

できないという方もおられる

かもしれません。

 

でも、このブログを続けて

読んでいただければ、より

くわしく理解し、納得して

いただけるものと思います。

 

 

なぜ神であるはずの人間が、

悪いことばかりを好んで

するのか。

そして、なぜ神にしたがえば

完全な幸せがえられるのか。

 

これは、われわれ人間の構造

や神との関係性を知れば、

そのなぞは解けます。


ということで、次回は

【人間】について解説して

いきたいと思います。