前回の記事で退職後の運用資産からの収入について書きました。
取り崩しの「ダム型」と分配金受取の「蛇口型」ということでした。
ハイブリットで行くのがベストかなと言う内容でしたが、
もう少し深堀したいと思います。
現在、会社員として給与収入があるうちはいい。
しかし、退職した瞬間にその収入は止まります。
仮に年間収入を500万円としたとき、退職後にその資金をどこから捻出するか、
ここについて考えてみます。
退職後の「500万円」はどこから来るのか
一般的には、以下のような選択肢が挙げられます。
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再雇用での給与収入(ただし、現役時代より大幅に下がるのが一般的)
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公的年金(受給開始を早める「繰り上げ受給」という手もあるが……)
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貯金の取り崩し(目減りしていく残高を見るのは精神的にきつい)
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退職金で補填
私個人の考えとしては、「退職金を生活費に回して削っていく」のは、正直言って避けたい。
かといって、再雇用で極端に下がった給与に依存しすぎるのも、少し寂しい気がします。
そこで私が描いているのが、「投資信託の分配金」を収入の柱にするという戦略です。
分配率20%の衝撃:インベスコという選択肢
分配金を受け取る「蛇口型」ですが、SCHDに代表される「高配当型」とインベスコの世界のベストに代表される「アクティブ型」があると思います。
どちらがいいかは、投資の世界なので正解を決めるのは難しいですが、私は後者の「アクティブ型」としようと考えています。
年間500万円のキャッシュフローを得るために、米国高配当株ETFとして有名な「SCHD(配当利回り約3%)」で運用しようと思うと、元手は約1億6,000万円も必要になります。
これは現実的ではありません。
そこで、インベスコの世界厳選株式オープン(毎月決算型)「世界のベスト」のような、高い分配率を誇る「アクティブ型」の投資信託です。
世界のベストは、現在分配率約20%となっています。
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分配率20%の場合:2,500万円の投資で年間500万円
「タコ足配当(元本払戻金)ではないか」「資産が減るのでは」という批判的な意見も耳にします。しかし、実際に私自身が3年以上運用を続けてみた結果、キャピタル(評価益)だけで見ても、プラスを維持しており、損益率は2%程度となっていて、その間に年間20%の分配金を別途受け取っています。
「4%ルール」vs「分配金受領」:決定的な違いは「口数」
ここで、取り崩しで主流の「4%ルール(インデックスファンドの定率売却)」と比較してみます。理論的には合理的とされる4%ルールですが、私にはどうしても譲れない「好み」の差がありました。
それは、「口数(くちすう)」を減らすか、維持するかという点です。
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4%ルール(売却スタイル): お金が必要な時に、保有している投資信託を「売却」します。つまり、自分の資産である「口数」が目減りしていきます。暴落時に売却せざるを得ないとき、自分の身を削っているような感覚は、退職後のメンタルにとって大きなストレスになります。
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分配金スタイル(口数維持): 対して分配金受領は、基本的に「口数を維持したまま」、そこから生み出される分配金だけを受け取ります。「卵を産む鶏」は売らずに、産まれてくる「卵」だけをいただく形です。もちろん、タコ足のような状態になれば、口数は減らないが、その上澄みを削りとることにはなります。
基準価額(1口の値段)が上下することはあっても、自分が持っている「口数」という器が変わらない。この「身を削っていない感覚」こそが、退職後の穏やかな生活を支える大きな安心感に繋がると考えています。ここは好みの問題かと思っています。
「資産を遺す」より「今を生きる」考え方
ここで大切なのは、資産運用の「目的」をどこに置くかという考え方の違いです。
若い世代なら「資産の最大化(キャピタルゲイン)」が正義でしょう。しかし、退職後の世代にとって重要なのは、「今日使えるお金がいくら入ってくるか」というキャッシュフローだと思っています。
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長年かけて資産が多少減っても構わない。(キャピタル的には維持してくれれば十分)
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その代わり、年間20%の分配金をしっかり受け取り、日々の生活を豊かにする。
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もし分配金が止まったら、その時に初めて、ハイブリッドで並行運用している「新NISAのインデックス資産」を取り崩せばいい。
この二段構えこそが、退職後の年齢にはちょうどいい「解」だと考えています。
まとめ
「資産を守りながら細々と暮らす」のではなく、「仕組みを作って能動的に収入を得る」。
退職後の生活は、どれだけ自分を安心させられるキャッシュフローを持てるかの勝負です。 理論上の「効率」も大事ですが、最後は自分の心が「穏やかでいられる方」を選ぶ。私は、口数を守りながら分配金を享受するこのスタイルで、自分なりのセカンドライフを設計していくつもりです。50代である今のうちに計画することが大事です。













