今回は、外国株中心の投資信託(S&P500やオール・カントリーなど)を保有していると必ず直面する「為替と基準価額の関係」について書きたいと思います。
外国株ファンドの基準価額は、指数自体の変動に為替の変動が掛け合わされて決まっています。
計算式自体はいたってシンプルです。
投資信託の基準価額 = インデックスの価格 × 為替変動率 ※ここに信託報酬などのコストが差し引かれます。
毎日目にする基準価額は、具体的に「いつの時点」の株価と為替が反映されるかを、 米国株100%のファンド(S&P500など)を例に、その標準的なタイムスケジュールをタイムラインで見てみます。
基準価額が決まるまでのタイムスケジュール(日本時間)
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① 朝 5:00~6:00頃: 米国市場の取引が終了し、現地の「終値」が確定します。
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② 午前 10:00 :その日の基準為替レート(TTMレート)が確定します。
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③ 昼~夕方 :運用会社が、確定した「米国の終値 × 日本の10:00の為替」を掛け合わせ、信託報酬などのコストを調整して、その日の日本の基準価額を算出します。
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④ 夜 20:00~22:00頃 運用会社のウェブサイトに最新の基準価額がアップされます。
こうして夜に発表された基準価額が、さらに夜中から翌朝にかけて、私たちが普段使っている証券会社の口座情報(資産評価額)に反映される、という仕組みです。
つまり、私たちが夜にマイページを開いて一喜一憂している数字は、「前日の夜の米国株」と「当日の朝10時の為替」が合体したものなんですね。
行き過ぎた円安は歓迎できない?
最近の為替相場は円安気味に動いているため、現地のインデックス価格がそこまで伸びていなくても、為替のマジックで基準価額が高くなったりします。
自分の口座の「評価額」の見た目が増えるのは、純粋に嬉しいものです。 しかし、ここには落とし穴があります。
「評価額が高い=今から購入する時の価格も高い」ということ。
コツコツと資産を増やしている「資産形成期(積立期)」のタイミングでは、この行き過ぎた円安は、実はあまり歓迎できるものではありません。限られた予算で買える「口数」が少なくなってしまうからです。
かといって、「じゃあ、今すぐ急激な円高になってほしいか?」と言われると、これもまた話は単純ではありません。
これだけ長い期間、円安環境の中で毎月コツコツと買い続けてしまっているため、今ここで急激な円高に振れると、これまで高い価格(円安)で仕込んだ資産の評価額がドカンと目減りするという「マイナス効果」が直撃してしまいます。
本当に、投資信託の積立は一筋縄ではいきませんね。
理想のシナリオだけど……
贅沢な理想を言わせてもらえるなら、 「購入・積立をしている期間はガッツリ円高(安くたくさん仕込める)」で、 「将来、資産を取り崩して使う期間はガッツリ円安(高く売れる)」 なんていう風に、都合よく動いてくれたら最高なんですけどね(笑)。
相場をコントロールすることは誰にもできません。 為替の仕組みを理解した上で、淡々と自分のペースで積立を続けていくのが、結局は一番の近道なのかもしれませんね。














