もちろん「買ってください」ではありません
お客様の秘密にも絡むことなので細かいことは申し上げられませんが、弊社が今考えている新商品について、お客様に相談したことがあります。
それは、外国では製造販売されている商品を日本で作ろうというもの。
国際的な試験の流れから、アメリカやヨーロッパの規格に準拠しなければならないように国のガイドラインが改定されました。
新たなガイドラインでは、今は外国にしかない光源装置で検査をしなければならないため、当社がそれを開発生産しようということになったんです。
ガイドラインには、メーカー名や装置の仕様は当然ながら掲載されていません。
ゆえに現地ですでに市場投入されている装置の仕様が知りたいのです
が、それがなかなか手に入らない
特許など工業所有権についての調査は必要ですが、それ以上に仕様書が手に入らないのが大きな障害になっています。
でどうしたかというと・・・
思い切って弊社のユーザー様に仕様書の入手をお願いしてしまいました~
それも2社様
正直、お客様にこんなお願いをするのは気が引けました。
でもいろいろ調べてもちっとも判らず、困り果てちゃったんです。
もう最後の最後、たまたま長くお付き合いしているお客様の部下の方が海外出張されるということで、現地で仕様書または情報の入手をお願いしました。
それからもう1社、同じ業界の別のユーザー様にも同様のお願いをしました。
前者の海外出張に行かれたお客様から先日連絡があり、仕様書は入手できなかったが情報は仕入れてきたと、URLをメールで連絡してくれました。
後者のお客様からはまだ返答はありませんが、社内で米国相手を中心に研究開発されている方に聞いてみるよ、とおっしゃって頂きました。
いずれのケースも、装置の発注先からの、仕事とは関係の無い依頼です。
迷惑だったんじゃないかと今でも申し訳なく思っています。
それでも嫌な顔することなく依頼を受けてくれました
いやもしかしたら「面倒なこと頼むなよ」と思っていたかもしれませんが、少なくとも顔には出されませんでした。
そして深層心理はともかく依頼を受けてくれた
受けてくれた理由は、
それぞれのお客様へ様々な情報提供、より良い装置の提供をしてきたから
もあるのかも
いざという時、お客様を頼ることはできますか
そういう関係を築くのは一朝一夕にはいきません。
長い年月をかけてゆっくり醸成されてきたものです。
期待を裏切らない、トラブルがあれば真っ先に駆けつけ対応する、提供できる範囲で情報提供する、新たな提案をする、
そういう地道なことが信頼につながり、少々のことなら聞いてやるよとなるのです。
今回ご提供頂いた情報で、いいものを作ってご紹介に上がりますよ、Mさん、Aさん。
皆さまの仕事のお役に立つのが私たちの仕事ですから