いつぶりかにかかってきた電話


勢いで 出てしまったものの


少しの間 何も話せずにいた


しばらくして


あんなことがあった

こんなことがあった、と


あの日の続きをするみたく

あの頃のように2人、また笑えた



少し甘えた声で

あなたが私を好きだと言った


今まで押し殺してきた気持ちが

とめどなく溢れ出た



なにか が崩れてく音がした



あの人と話す私の姿が鏡に写った

幸せそうに笑ったあと

気まずそうに、私が私を見つめた


これでいいの?と



もう私から好きと伝えることはないけれど

少しだけ懐かしさに浸ってしまった

負けてはいけない、もう寂しいだけの嘘に騙されない