(過去記事1)から

上野千鶴子氏の1990年の著作”家父長制と資本制”について書いた.

編集者が入っているためか文章自体は良いのだが突っ込みどころは多い。.

たいへんな誤解で精緻な議論をしている。

で,1990年より少し前の1986年、アグネス論争1987-89年より少し前の上野千鶴子氏(約37才)の理解力について言及したい.平安女学院短期大学助教授時代.

彼女の”マザコン少年の末路”(1986,河合文化教育研究所)で

「自閉症や登校拒否症は母親が甘やかして育てたことが原因で、自立心を失ったマザコン」

「自閉症は母親の過干渉・過保護によって引き起こされる」

として講義を受けた.不登校でなく登校拒否症としているのは時代のものか.

これについては抗議した側の怒りは晴れていないとして,灘本昌久氏(京都産業大学)が書いた文章が以下のサイトで読める(p13-15).

http://echo-lab.ddo.jp/Libraries/%E3%81%93%E3%81%BA%E3%82%8B/%E3%81%93%E3%81%BA%E3%82%8B%20No.020.pdf

 

 抗議してくれた富田幸子氏(大阪府立高槻南高校教諭)には感謝したい.

 こういう古い時代に古い感覚の人が書いた著作”家父長制と資本制”の箇所を多数引用して突っ込みを入れるのも面倒な私の気持ちは理解してくれると思う.

 大学に所属している学者の最近の著書でこの本が良いと引用していて読み始めてみたのだが,やはりこの辺の分野は分野自体に客観性が無くかなりあやしいな.

 結婚も出産も子育てもしたことがない37才女性なら,母親の子育てで子供がどうなるか,なんてことに普通は口を出さないのだが,こういうことに思い切り発言する人って,マスコミにとってはキャラが立って利用しやすいのか.

 上野千鶴子氏は男女平等主義者ではなく完全な不平等主義者のようだ.女にはブスと言ってはいけないだけでなく美人とも言ってはだめだが,男にはイケメンと言うことは良いと主張した.

 

 

(過去記事1)