不登校には主に理由が二つあるようだ.

・人間関係

・学業が困難(自己肯定感の低下)

 

虐めとか人権侵害とか,そういったことで二次障害になる.

規則探求型発達障害児・自閉症児は特にこの二次障害に気を付けなければならない.

(今は定型発達に分類されている)忖度希求型のターゲットにされやすい.

 

このブログでも虐めや人間関係の危険性はいつも認識して書いてきた.

 

 もうひとつ,学業が困難で登校拒否になることがある.

私が最近見たブログでは,小1の1学期でひらがな習得に困難になり,2学期から不登校になり,小3になったら学校にも通えるようになって勉強もついていけるようになってきたらしい.不登校時代には言わなかったが最近になって,勉強が分からなくて頭が拒否反応を示してパニック状態になったから不登校になったのだと言ったそうだ.

 

 

 

 うん,あるよね.(過去記事1)でも書いたが,子供は失敗を通じて成長するものだが,学校は失敗を経験する上で最悪の場所だ.大人だって初めてのことで失敗する.初めてスマホ触った時,初めてQRコード決裁した時,いろいろ失敗はするものだ.でも,その失敗を他人が茶化したり馬鹿にすることは無いし,いたところでその嫌な奴は通りすがりとかで,そいつと生活を週5日午前も午後も一緒にしなければならないなんてことはまず無い.学校と言う所は失敗が最悪の経験になるところだ.

 

 学校と言う所は,常に人と人を比べあう.

 読み書きでも計算でもスポーツでもよいけど,明らかに大多数より劣っているという分野において,それが拒否反応を示すというのは自然なことだ.平静な精神状態を保ったまま学習内容に集中することはできるはずがない.

 

 ある意味,ひらがなでも計算でも,それを習得する際に,周囲に自分より優秀な同年齢の人ばかりに囲まれているというのは,最悪の学習環境である.

 

 かくして,学校は最悪の学習環境になる.

 

 いや,たしかに150年前明治時代に学制公布されたときは,印刷物も普及していなかったし(地域に本屋は無かった),親の識字率も低かった.そういう時代では,かつては学校が学習をする上で唯一の環境を提供していた.かつては.しかし,今は違う.今だに小学校低学年レベルの勉強が身についていない両親の家庭はここでは除外しておく.

 

 学校が自己肯定感を下げ二次障害を引き起こす温床になっている.これは構造的な問題である.学校教員や校長が工夫してどうにかなる話ではない.

 

 人によって成長のスピードは違う.よく小4の壁という.ひらがなや足し算は簡単に習得できたが,高学年になって学習に躓く子もいるし,逆に低学年時はつまづいていたが,高学年時に伸びる子もいる.伸び方はひとぞれぞれなのだ.特に自閉症スペクトラム児は小学校高学年になってから伸びることは良く知られている.これは(過去記事2)に書いた.

 それなのに学校ではいまだに年齢別一斉授業が原則なのだ.今ではタブレットで無学年方式でつまづいたところへ立ち戻って勉強できる.いろんなやり方がある.学校は苦手意識を植え付ける場所にもなってしまっている.
 

 

(過去記事1)

 

 

(過去記事2)

 

 

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