前回の(過去記事1)で,こう書いた.
その値にlog_eを付けて,線形近似してみたら,
西暦1990+n年の株価は
y=9.5579+0.009n
で近似できた.
しかし決定係数R^2=0.0589.
1990+n年は,
y_n=e^(9.5579+0.009n)=14156*(1.00904)^n
もう一度,消費者物価指数と消費税を考慮して1980-2023年の日経平均で計算しなおしてみた.
消費者物価指数は上の古い表と新しい表を2015年を100として使った.(2023年分は2023年11月分を使った)
消費税は1989年4月3%からはじまった.
そこで改めて
log_e((日経平均/(消費者物価指数))*100/[1+(消費税率/100)])
として,計算し線形近似したところ,
西暦1990+n年の株価は
y=9.6889+0.0074n
で近似できた.
しかし決定係数R^2=0.0528<<0.5.
よって指数近似で,1990+n年は,
y_n=e^(9.6889+0.0074n)=16137*(1.007427)^n
となる.
年0.9%が年0.7%になったわけだ。
いろんなものを考慮すればするほど,リターンも決定係数も悪くなり,投資家にとってより厳しくなる.
もっとも今回の記事は株式投資家を虐めすぎだという批判も出てくるだろう。なぜなら、タンス預金でも銀行定期預金でも国債でも、物価変動と消費税上昇の影響を受けるからだ。より正確には、国債など無リスク利子との比較が必要になる。それはまた後でやりたい。ここで言いたかったのは、日本株インデックスでは大儲けは出来ず、せいぜい資産防衛できるかできないかの線だという事だ。まあ、物価上昇や増税にあらがって資産防衛するのにこれだけ苦労するということは、最適解は
金融資産は貯め込まずに早く使う事
かもしれない。
金融資産も腐る
ということか。映画えんとつ町のプペルでもそんな話があったはず。
この33年で,日経平均株価の実質年リターンは(0.9%でなく)0.7%であったし,指数近似は全然できていないことになる.
(過去記事1)