コラム <21世紀ノスタルジア> Vol.3 | 監督のブログ

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<あなたも人類の歴史に参加しょう>

20世紀までの人類の歴史を振り返ってみると、それはひとことで言えば<男の歴史と文明>だなと感じるわけです。 
戦争、闘争、発明、技術革新、企業文化、拡張拡大主義、政治文化。まあ、男の発想からきてる文明文化だなとね。 
特に20世紀などは技術革新と戦争が爆発的に連続して、この地球にものすごい<富の不均衡>を産み出した世紀だと思います。 
で、現在連発しているテロ事件なども、結局はその歪みから産まれて来たもので、もう大きな戦争は経済的にも国際感覚からもやりにくいですが、この極端な富と権力の不均衡や不平等をなんとかしないと、テログループというのは世界のあらゆる地域で産まれて来る可能性があるわけです。 
政治経済的に抑圧する側とされる側。そりゃ抑圧されるほうも黙ってはいませんよ。泣き寝入りばかりしてられないわけですからね。 

第二次世界大戦後、旧西洋植民地各国の独立運動が盛んになり<植民地>などというものが、もう<あってはならないもの><民族独立自決権><人類の基本的人権の確立>は、当然のものとなりましたが、そこまで来るのに人類はどれだけの世紀を必要としてきたかを考えれば、もう富の不均衡も<あってはならないもの>と人類が理解して、それが是正されてゆくのにもかなりの時間はかかるだろうとは誰もが思うことだと思います。 

しかし、幸いにして<インターネット>の発明拡大で、僕らは自宅にいても<今、世界では何が起こっているか>を、小学生でも瞬時にして知る事が出来る時代なんですから、今でも人類の1/3は<飢えている>という事実を知れば、誰だって<なんとかしたい>とは思うわけですよ。 

要は<テロはあってはならないもの>ですが<テロを産み出す富の非均衡もあってはならないもの>というのが僕の考えです。 
原因がある限り、それを変えない限り、抑圧の結果としての<テロ>はなくならないだろうと考えるわけです。 

21世紀というのは、それを考えて人類が<戦争とテロの原因を解消してゆく努力をする世紀>だと考えています。でもそれは、僕的に言わせてもらえれば、政治や権力闘争だけでは実現しないだろうと思います。 
インターネットをとおして<世界の人々が声を上げること>。 
真実を伝え考えた上で、国際的な文化的なパワー<非暴力>で世界を変革してゆく世紀になるだろうと考えています。 
情報操作や隠蔽や攻撃的なスタンスではなく、個々人が率直な人間の心の声を上げること。 
歌や音楽や映像や言葉をとおして、政治家ではなく文化に関わる人間こそがリーダーシップをとりつつ、権力を求めず、子供達の未来のために<大人としての義務>を果たすという心構えがいま求められているのだと感じています。 

明治の哲学者三木清という人は、こんなことを言っています。 
『わたしたちがこの世界から去ってゆく時には、来た時よりも、もっとより良い世界を残して去っていこうではありませんか』と。 

人類の大人達がみなそう思うようになれば、21世紀は人類史の中でも最も<素晴らしい世紀>として、未来の人々から記憶される世紀になると思います。 

人類の歴史に参加するという<ライフスタイル>の確立。 
インターネットはそのために人類に与えられた<素晴らしい発明>だと僕は考えています。 

写真はちょっとしたユーモアですが、みんながこういう感じになって欲しいですね。笑