朝一番に担当医のH先生がこられ検査の内容、リスクの説明を受ける。まず初めにEUS-
FNA(超音波内視鏡、特殊な胃カメラのようなもの)で腫瘍を観察、組織生検を行う。処置は主治医のM先生が担当。一人の患者に担当医と主治医がいることを初めて知った。
EUS-FNAの後に ERCP(胆管内視鏡) および 胆管、膵管ドレナージを行う可能性あり。胆管ドレナージは胆管、膵管から鼻にチューブをつなぎ、体外に胆汁、膵液をだし、その中に悪性の細胞等が混じっていないか検査するもの。万一癌で、胆嚢や膵臓に転移いないかどうかを確認するためらしい。
たくさんの書類で同意のサインをし、午後に処置室へ。
処置台に上がり、マウスピース?を噛まされ、その上から酸素マスクのようなもので きつく締め付けられる。処置台から落ちないように身体もバンドで縛られる。
まるで「さるぐつわ」。 閉所恐怖症のせいか 心拍が急にあがる。
しばらく我慢していたら、ようやく「鎮静剤いれますねー」の声とともに意識落ちる。
本来であれば、目覚めた時は処置が完了しているはずであった。本来は…。
なぜか 途中で目が覚める。状況が把握できず 思わず上半身を起こそうとしたら、頭を押さえつけられた。軽いパニックになり、身体を左右に動かそうとたしら 今度は二人がかりで押さえつけられる。完全に監禁シーン。やがて意識がはっきりしてきて、状況を把握すると 先生たちの会話も聞こえる。
「どうします もう一つ組織とります。でも これ以上は怖いな」「3つとったからいいですか?」
「わかりました やってみます」「うまく取れました」等々。その後 追加の鎮静剤が投与されたのか再び眠りに落ちる。
病室で目覚める。鼻からチューブが2本でているが、思ったより違和感はない(直径2~3ミリ?)。しばらくしてH先生が来られ「処置は無事に終了」「腫瘍は膵臓ではなく、十二指腸乳頭部と言われる部分で、大きさは1㎝です」「胆管・膵管のドレナージも行いました。明日から検査します」等々説明を受ける。
膵臓ではないと聞き一瞬喜ぶが、「膵臓がんとどちらが深刻ですか」と質問したところ、「同じようなもの」と言われ、がっかりする。(注 この後 スマホで十二指腸乳頭部癌について調べまくる。実際は予後はかなり違う。先生は治療内容に大差ないという意味で言われたと推察)