同じ教室でいつも成績が良く、優秀なお友達がいました。
全統模試でもいつも上位。
体操をやらせれば、軽い身のこなしと頭の回転の速さで何もかもすぐ習得。
私も息子も、いつもその子を追いかけて目標にしていました。
お友達は、難関校2つと抑えの学校2つを受けたそうです。
当然、誰もが合格するものと思っていました。
しかし、まさかの全落ち。
なぜなのか?
間違いなく息子より成績の良い子です。
話を聞くと、、
「面接」と「行動観察」が原因だそう。
その子は、もともと大勢の前で話すのが苦手。
面接では、その空気がどうしても苦手なのか…答えは分かるのに、声に出すことができない。
行動観察では、我が強すぎて「こうするべき」と先生に注意されても納得できないことは、絶対に聞かない側面があった。
なので、家で毎日面接の練習して、外部で行動観察特訓に参加もして、克服できるよう頑張った。
お母様は心配してはいたが、基本はできる子なのでなんだかんだ「本番ではしっかりやってくれるだろう」と期待をしていた。
その子のお兄ちゃんもかつて、面接で黙ってしまったことがあったが、難関校に合格した経験があったことも相まって大丈夫だと信じていた。
が、やはり本番でもできず、不合格。
「この特性をもっと深刻に受け止めるべきだった。気づいてはいたけど、信じたくない、受け入れられないでいた。」
とお母様は話していました。
その辛い気持ちが伝わってきて、私も胸が苦しくなりました。
仲良しでよく一緒に遊んでいたから分かるのですが、その子は本当は、すごくおしゃべりだし知識も豊富で頭の回転も早い。
やっぱりすごく賢い子なんです。
が、たった数十分の考査ではそんなことは見極められない。
小学校受験の難しさを改めて考えさせられました。
教室の先生に何度も、
「小学校受験はペーパーだけできれば良い訳じゃない。生活の中で身につけるものが大切よ」
とは言われてきましたが、なんだかんだペーパーや体操のハイスコアがあれば、多少の粗は隠せるかと思っていました。
先生の言葉の意味がようやく分かった気がします。
結局は、毎日の積み重ねに尽きると思いました。
挨拶や、身だしなみ、作法、集団行動…
生活の中で学ばせることは沢山ある。
親が普段から口を酸っぱくして言い聞かせなければならないことばかり。
「この子はそういう性格だから仕方ない」ってお母様は諦めてたけど、そんなことないと思う。
息子も最初は消極的で人見知り、語彙力も低くて全然発言できなかったけど、親子や友達との関わりで自信をつけて、今じゃ正反対の性格になった。
子供の人格を「お受験用に作る」んじゃなくて、その子の良さを活かして最大限伸ばす方法を考えるのが親の課題なんだと今なら分かる。
面接レッスン、行動観察教室で伸びる子もいれば、その環境が嫌で受け入れない子もいる。
色んなアプローチ法があると思う。自然アクティビティとか無人島体験で、すごく自信つけて社交的になった友達もいる。
幼児教室で全て賄おうとしなくてもいいんじゃないかな?と、今なら言えるけど当時は必死だったから視野が狭くなっていた。
考査では、親子での関わりや日頃の生活習慣や態度が子供を通して全て出る。
ペーパーはほどほどでもやれば確実に伸びる。
肝心なのはそれ以外。
これは私自身の反省でもあります。
毎日毎日ペーパーや体操、必死にやってたけど、お友達との関わりとか、幼稚園後に遊ぶ時間を疎かにしてしまった。
合格はできたけど、個性を磨く機会を減らしたかもしれない。
そして、お友達は今どうなったかと言うと。
あんなに熱望していた、お兄ちゃんと同じ学校に入れなくてショックを受けてるかと思いきや、
「中学で入ればいいや!」と、すでにケロッとしているらしいです。
その強さとたくましさよ
彼なら絶対に、かつての志望校を超える中学校に入れると思います。
しばらく落ち込んでいたお母様も、そんな息子の姿を見て勇気をもらい、前を向いているそうです。
私達も負けてられないなと思いました。
合格こそしましたが、課題は山積みです。
小学校で伸び伸びと過ごしつつも、高い学力は確保したいワガママ母、いま先輩ママに勉強法や習い事など色々リサーチしています。
私ができることは全てサポートしたい。塾漬けなんてもちろんさせません。
合格した方もそうでなかった方も、子供の人生まだまだ長いしこれからです。
4月からの新生活、楽しみましょう!