「次世代の映画監督を育成する」をモットーに、

昨年誕生した「東京インディペンデント映画祭」の

第2回が21日、東京・テアトル新宿で行われた。



短編自主制作映画全292作品の中から選ばれた作品の

受賞者には、審査委員長を務める映画監督の藤井道人から表彰状が、特別審査員として

参加した俳優の綾野剛から賞金・副賞の目録が

手渡された。 



 グランプリ受賞者には、東京オフラインセンターから賞金50万円と、育成スカラシップとして、

AbemaTVから次回作に対して、

支給総額1500万円の制作支援と藤井監督プロデュースの長編映画を製作する権利が与えられる。 

今回、グランプリに選ばれたのは、

秋葉恋監督の『東京逃避行』。

「18歳の時に『高校生映画甲子園』で藤井監督から

最優秀監督賞をいただいて、自主制作を続ける中で、もう一度藤井さんに映画祭で会うことが大きな目標でもありました」と受賞の喜びを語り、

「藤井道人監督プロデュースのもとで、

若いからこそ出せる自分の個性や問題意識と

向き合いながら作品を作っていきたい」と

力強く語っていた。 対して藤井監督も

「秋葉くんのことは高校生の時から知っていて、

ノミネート作品に秋葉くんの作品があって、

嫌だなと思いました。彼には厳しい目で育てたい、

育っていってほしいと思ってたので。でも映像を見て、やっぱりこいつ持ってるなと思いました」と

コメント。ノミネートされた6作品の中で、

粗削りだが光るものがあったと評価し、

「粗削りなものを閉じ込めたらプロになれるんじゃなくて、そこを伸ばすからみんなに見てもらえる映画監督になれるんじゃないか、ということを信じたい」と選定理由を語った。

 藤井監督は「僕たちも一生懸命日本映画を盛り上げていきますので、引き続きこういう機会を応援していただければと」と呼びかけ、

綾野も「この映画祭が豊かになっていきますように」と同映画祭の継続を願っていた。

 授賞式には、藤井、綾野とともに審査員を務めた阿部雅人(松竹/プロデューサー)、小出真佐樹(ロボット/プロデューサー)、SYO(ライター)、古川達馬(編集技師)、菅井ひなの(同映画祭キュレーター)が登壇(敬称略)した。 


■受賞結果(出席者) グランプリ:『東京逃避行』秋葉恋監督 準グランプリ:『ゴミ屑と花』大黒友也監督、『スマホの中のエイリアン』川中玄貴監督 最終ノミネート選出作品:『Bird Woman』大原とき緒監督、『徒歩1分のコス』田中亮丞監督、『フューチャー!フューチャー!』真鍋海里総監督