Z世代を中心に、若年層に広がるミニマリズムやシェアリングエコノミーという価値観。

物を持たない人が増える一方で、「クルマのある人生」の喜びや楽しさを満喫している人もいます。

第47回日本アカデミー賞で最優秀助演男優賞を受賞し、話題作への出演が続く磯村勇斗さんもその一人です






「うわぁ! カッコいいですね」。世間の注目を集めた

テレビドラマの収録を前日に終えたばかり。

心身ともに疲労は溜まっているであろう磯村勇斗さんは、スタジオに入ったGLE 450 d 4MATIC Coupé Sports を見つけると、少年のように目を輝かせて車のまわりを1周、2周と眺めていく。 

「前から見ても、横から見ても、そして後ろから見ても美しい。特に横から見たときのフロントからリアにかけての曲線美に惹かれました」 若年層の“物を持たないライフスタイル”を象徴するように語られることの多い『若者の車離れ』。バブルが崩壊した1992年に静岡県で生まれ、高校まで地元で過ごし、

大学進学とともに上京した彼は今、

自分で車を持つ生活を選んでいる。





「東京で暮らしていると、公共交通機関も便利なのでたしかに車は必需品ではないのかもしれないですね」。と語りつつ、それでも「自分の好きな車を一台持つという“ロマン”みたいなものが僕はすごくいいなと思っていて。父が車好きで、若いときからクルマのあるライフスタイルを楽しんでいたという話も聞いていましたし、そのおかげか家族との思い出にもクルマの記憶が多いんです。どの記憶を辿っても最終的に僕は寝てしまっているんですけど(笑)」 本人のインスタグラムを覗いてみると、ファッショナブルな衣装に身を包んだ姿が並ぶ。自身のファッションやスタイルに合う車は、どんな基準で選んでいるのだろうか。






「車を持ったことで圧倒的に外に出るようになりました。それまでもレンタカーを借りて運転をすることは多かったけれど、借りる手間や借りられる車種の制限など、100%満足の行くドライブは難しかった。だけど自分で買ってからは好きな車で、好きな時にどこへでも行ける。そこは本当に大きく変わりました」 それまでは歩いていた買い物も車移動になり、楽をするようになったと笑う。忙しい日々の中でも休みの日には運転席に座り、気分の音楽を流しながらドライブをすることも多いそう。 「今はゴルフに行ったり、釣りに行ったり、あとは温泉に入りに少し遠出をしたりというシーンが多いので、荷物がたくさん積み込めて友達にもゆったり乗ってもらえる。まさにGLEクーペのような車が自分のスタイルに合っていると思います」 この日はデニム素材のセットアップで撮影現場に現れた磯村さん。モードな衣装が似合う彼に、この車に乗ってみて印象的だったところを聞いてみた。 「運転席に座った瞬間にコックピットのように感じて、そこがとても印象的でした。守られている感じもあるし、ボタンも車の機能を操るスイッチのような佇まいで。重厚感もありますし、とてもファッショナブルだったので、ずっと運転していたくなるだろうなと」





今年開催された第47回日本アカデミー賞では最優秀助演男優賞を受賞。彼ほど幅広いキャラクターの役を演じている同世代俳優は多くない。どうして異なるキャラクターを、それぞれ魅力的に演じることができるのだろう。 「その役に興味があるから演じることができるんだと思います。自分とは違う人物を生きることになるので、知らない体験をさせてもらえる。未知の領域に入っていくことが楽しいので、その想いが原動力になっています」 続々と話題作への出演作は続き、初夏には『演じ屋 Re:act』の放送も予定されている。ドラマのテーマにもなっているという“家族”とはどんな存在なのか聞いてみた。 「戻れる場所であり、帰れる場所…でしょうか。もしかしたら、どんな役を演じた後でも“自分自身に戻れる場所”なのかもしれません」







磯村勇斗 1992年、静岡県出身。中学生の頃に映画を自主制作したことがきっかけで、芝居の道を志す。大学入学を機に上京し、小劇場を中心に俳優としての活動を開始。2014年にTVドラマで本格デビュー。第47回日本アカデミー賞では、『月』で最優秀助演男優賞を受賞。公開待機作に、連続ドラマW-30『演じ屋 Re:act』(WOWOW)、映画『若き見知らぬ者たち』、映画『八犬伝』がある。