「King Gnu」井口理が初主演、

映画「ひとりぼっちじゃない」2023年春公開 

監督は原作の伊藤ちひろ



人気バンド「King Gnu」の井口理が、

映画「ひとりぼっちじゃない」で初主演を務めることが13日、分かった。併せて、

本作のポスタービジュアルと予告が解禁となった。




 漂う不穏な空気…

井口理の主演映画「ひとりぼっちじゃない」

本作は、「世界の中心で、愛をさけぶ」

「スカイ・クロラ」など、数々の名作を手掛けてきた脚本家・伊藤ちひろが、

10年かけて上梓した小説「ひとりぼっちじゃない」を、

行定勲の企画・プロデュースにより自ら初監督を

務め映画化。



2023年春にパルコ配給にて公開される。

 原作は、不器用でコミュニケーションがうまくとれない歯科医師・ススメの日記形式の小説。

伊藤は脚本も担当し、ススメが謎の多き女性・宮子に恋をすることで、変わっていく自分、

ゆがみ狂っていく日々を、初監督ながら圧倒的な世界観で描く。

 脚本執筆の際に主人公・ススメを主演の井口自身に

アテ書きしたという本作。



井口は、撮影前にもかかわらず、

伊藤監督とともに撮影地のロケハンにも帯同。

並々ならぬ意欲で役柄を構築し、

初主演作に挑み、これまで見せたこともない表情で

ススメを演じる。共演には、

ススメが恋をする謎多き女性・宮子に馬場ふみか。 宮子の友人でありながら、

ススメを惑わせる蓉子に河合優実。 

また、映画「ひとりぼっちじゃない」の

本ビジュアル、予告も解禁となった。

ビジュアルでは、寄り添いあいながら眠る

ススメと宮子の幸せなはずのワンシーンながら、

不穏な空気感を感じさせる一枚となっている。

そして、予告では生きづらそうなススメの姿、

恋をしたススメが感じる幸せ、嫉妬、焦り、

そして宮子の謎と、何かが狂っていく様子が描かれ、この恋の果てにあるものは、

純愛なのか狂気か、問いかける予告になっている。

 出演者、監督のコメント全文は以下の通り。



 ○井口理  




「本作の主人公、ススメとの出会いが自分にも

たらしたものはとても大きかった。

人とコミュニケーションが取れない彼に向き合った

約半年という時間の中で、

自分自身が今まで人に伝えられず蓋をしていた

気持ちとも同時に向き合うことになったからだ。

自分と向き合うということ、

それは今まで極力避けてきたことだったが今回の

撮影を終えて、それがとても大きな財産になったと

実感している。 

コミュニケーションがうまくいかないもどかしさは

誰しもが感じるものであり、

そこで生まれる葛藤はおそらく今回ススメという 

人間として形を成した。

この作品に関わった全ての人に、出会いに、

感謝します。

そしてみなさんがご覧になったとき、

少しでもやさしい気持ちで明日を

生きていけますように。

映画が完成した今、そう強く願います」


 ○馬場ふみか 



「当初は、一見すると柔らかくて温かいようで、

内面はすごくドライで冷たさを持っている宮子を

どう演じればいいのか戸惑いましたが、

伊藤ちひろ監督との本読みや衣装合わせを

進めていく中で、

実は自分の本来持っている性質に近い部分があると

気付きました。

そのことに恐ろしさを覚えつつも、

この役を演じられたことに運命めいたものを

感じています。

監督の創り上げる世界にどっぷり浸かりきっての

撮影は、苦しくもあり宝物のようでもあり、

不思議な時間でした。

一人でも多くの方にこの作品が届きますように」



 ○河合優実 



「お話をいただいて脚本を読み始めたとき、

すぐに心奪われたのを覚えています。

語弊を恐れずいえば、繰り出される数々の「ヘン」

な描写に胸が躍り、また新しく、

興味深い本に出会えたことが嬉しかったです。

井口さんと馬場さんとそれぞれまったく違う

パーソナリティを持ち込み、

お互いの色を混ぜた結果どうなるのか全くわからない中で起こることを楽しんでいました。

完成を見て、伊藤ちひろ監督の感性をどこまで

素直に、純粋に保てるかの戦いだったんだなと

改めて感じました。

純粋さはいつでも強いものを産むなと思います。

ぜひご覧ください」 


○伊藤ちひろ監督 

「相手の真意を察することの難しさ、

妄想は広がっていくけど、なかなか答えにたどり

着けない、そういう経験をしたことのある方は多いはず。これが恋となれば、

ひどく自分の感情がこじれていく。

相手の表情や言葉にいくら注意を向けても心を丸ごと見透すなんて不可能だから、

コミュニケーションの向き合い方にうまく折り合いをつけられないと苦しくなっていく。

その感覚をそのまま映画にしようと思いました。

 初めて監督として立つ現場で限られた時間の中

いくつもの判断を下していくことは、

とても困難なことでしたが、この作品はキャストに

恵まれました。

捉えどころのない漆黒の魅力を内包する

馬場ふみかさん、

鋭い視線で魅惑的な妖気が漂う河合優実さん、

そして、わたしの曖昧なイメージを

具現化し愛すべきキャラクターに

創り上げてくれた井口理さんの存在に支えられて

この映画は誕生しました。

井口さんは、ススメという人物を演じるうえで次々と芽生える羞恥などのデリケートな感情を、

そのまま晒すことも破壊してみせることもできる 

表現者で、彼から放出される異彩なムードが 

この作品の世界を息が詰まるくらいに

充たしてくれました。ある意味、

この映画はホラーです。楽しんでいただけたら

幸いです」