MEMORIES』(メモリーズ)
大友克洋監修のアニメ映画。
森本晃司監督「彼女の想いで
岡村天斎監督「最臭兵器
大友克洋監督「大砲の街」の3話からなる
公開された。




最臭兵器』(さいしゅうへいき、Stink Bomb)。カプセル状の薬品(生物化学兵器)を飲んだ一人の青年をめぐるパニックコメディ






あらすじ編集

場所は山梨県甲府市。風邪をこじらせながらも診療所から直接研究所へ出勤し、研究に従事していた西橋製薬研究員の田中信男は、同僚から「風邪薬のサンプル品である『赤い瓶に入った青いカプセル』を飲めば風邪が治る」と言われる。所長の部屋に入った信男は机の上の瓶の中に入っているカプセルを見つけるが、取り違えて『赤い瓶に入った青いカプセル』の横にあった『青い瓶に入った赤いカプセル』を飲んでしまう。実はその『青い瓶に入った赤いカプセル』は国の依頼によりPKO派遣部隊用として極秘に研究・開発していた際、所長が合成したところ偶然造られた強力な臭気を発生する物質[4]であった。そのまま応接室で一昼夜寝込んでしまった信夫が目が覚ますと、風邪症状は治っていたが、所長を含めた研究所のメンバー全員が悶絶して昏倒していた。信夫は慌てふためきながらも、所長が切った防菌アラームの電源を入れ、東京の本社で会議中だった韮崎開発局長と連絡をとる。韮崎は信男の報告で事故が起きたことは察したがその原因はこの時点で判らず、救急車が来る前にとにかく極秘サンプルである『青い瓶に入った赤いカプセル』と関連資料を自分のところまで誰にも悟られずに運び、自分以外に渡さないように指示、それを受けて信男はそれらをスーツケースに入れ研究所から本社へ向かう。しかしその道中雪が残る真冬なのにもかかわらずサクラヒマワリの花が開花したり、信男を救出しようとした人々が次々と倒れていく光景を目のあたりにする。

一方、東京の防衛庁本部[5]では研究所がある甲府方面からの音信が途絶えたことで対策本部が設置され、参考人として韮崎および鎌田専務が招集される。韮崎は『青い瓶に入った赤いカプセル』の実態を明らかにしたうえで信男に運ばせていることを伝えるが、本部長から「なぜその人物だけ生きているのか」との指摘により、信男が『青い瓶に入った赤いカプセル』を飲んだことをようやく突き止める。また、笹子トンネルで自衛隊が信男を助けようとしたところ隊員が次々と倒れてしまい、現場指揮官は信男が黄色いガスを発していることに気付き、彼が臭気の元であることを断定する。臭気を止めるには使用者の新陳代謝を抑制、つまり殺害以外に方法がないという結論に達すると本部長は陸海空すべての自衛隊を出撃させ、何も知らずにカブに乗って中央自動車道を走る信男を総攻撃するが、強力な臭気は電子機器をも狂わせて、暴走・自爆させてしまう[6]。東京は避難騒ぎでパニックに陥り、対策本部からも逃走する者が現れる中、アメリカ陸軍は自衛隊が小仏トンネルに足止めした信男を、アメリカ航空宇宙局の新型宇宙服を使用して捕獲を試みる。結果捕獲は成功、宇宙服を着た人物は対策本部で歓迎を受け、『青い瓶に入った赤いカプセル』の入ったスーツケースを無事韮崎に渡したが、その宇宙服の中に入っていたのは捕獲したはずの信男本人であった。その場にいた全員が驚愕する中、信男が宇宙服を脱ごうとし対策本部を臭気まみれにしたところで話は終了する。



スタッフ編集