本牧小OBが語る わが故郷 本牧 | 健全なVINYL中毒者ここにあり

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本牧というとなにを思い浮かべるか。マイカル?あぶない刑事?ゴールデン・カップス?ナポレオン党?プール?斉藤由貴?? そのどれもがここには出てこない。ここで語られるのは、大正期から昭和20年代までの美しかった本牧。

 

明治6年開校の本牧小学校。125周年を記念して、存命の卒業生から想い出を集めた。‘OBが語る’とあるが、もちろん女性もたくさん寄稿。表紙の豪奢な校舎は関東大震災後の大正15年に竣工。語られる想い出はすべてこの校舎から。海岸、漁師、海苔ひび、十二天、下村観山邸。海も山も空き地もすべて身近にあった。

 

戦中は強羅に疎開、戦後しばらくして米軍に接収され閉校。現在の本牧小は平成4年に場所を変えて新たに開校、思い出の本牧小から名称を引き継いだだけ。海は遠く埋め立てられて海岸線は道路、高架の高速道路、工業地帯に変わり、丘は削られて宅地になり、この想い出の本牧は現在ではすべて無くなった。あまりに日本らしいといえばそのとおりだが、うちの母親がよく市電に乗って泳ぎに行った(昭和30年頃)という本牧の海を見てみたかった。

 

平成10年

本牧小学校同窓会 編集発行

とりまる堂 印刷

 

購入価格 : ひろいもの\0