美智子皇后 | 健全なVINYL中毒者ここにあり

健全なVINYL中毒者ここにあり

中古レコードと古本だけを愛す

読んだ本、買ったレコード、その他雑多なものあれこれと山小屋暮らし

 

‘ああ、これはこの前読んだ本の単行本かあ’と思ったのだが、(★)以前紹介したそれは‘美智子妃’という書名。違う本らしい。帯にもわざわざ‘「皇太子妃」から「皇后」となった美智子さま’とアピール。まあ違う本なら読んでみるよ。面白くないわけがないんだ。

 

河原さんの著作リストを見てみると、美智子さまは最大の飯のタネのようで、似たような書名の著作が多い。今作も「妃」と内容の半分以上はダブっているのではないか?あいかわらず、正田美智子さんが皇太子妃に決定するまでの大騒ぎについては面白い。学習院女子高等科出身者の同窓会が皇室内では絶大な権力をもっていて、その常盤会がキーキーいきりたっていたはなしがてんこもり。‘ここに書けないことも多い’と書かれているが、書かれていることだけでも美智子さんはとんでもない茨の道を歩んできたことが分かる。声を失ったり、葉山御用邸に引きこもったり、脳貧血を起こしたり、同情せざるをえない。

 

でもやっぱり面白いのは、他皇室メンバー面々のスキャンダルのはなし。陸軍出身の閑院春仁さんは結婚当初から妃と性的関係がなく、満州勤務時代には当番兵とできていた、とかある。隣のベッドには妃がいたのに、らしい。本当にその当番兵とは愛し合っていたらしく、戦後も3人で奇妙な生活をしていたと。そしてやっぱり本書刊行時点での最大のトピックは皇太子妃選び。小和田雅子さんの線はほぼ消えた、とあるが。

 

平成2年

講談社

河原敏明 著

 

購入価格 : 拾い物\0