団塊のマーケッターのブログ

午後2時からの開港記念館で行われた「行政書士記念日」市民公開講座に出席した。

講師は、司法試験塾として有名な「伊藤塾」の伊藤真先生。


先生は行政書士と憲法~国民の権利実現に貢献する行政書士の社会的な役割との題目の下、

パワーポイントに沿いながら、いつもながら名調子を発揮される。


行政書士実務における憲法の位置づけを踏まえながら、全ての人々の権利、人権を擁護する

仕事、平和であってこそ実現できる仕事であることに行政書士の職務を規定する論調にみられる

ように人権と平和を直結させる憲法の伝道師らしい論理が次々と展開されていくのであった。


法律家としての行政書士は社会において市民としての役割を果たして一人前のプロといえるので

あり、依頼者を救うには社会の矛盾に立ち向かわなければないとまで言い切られた。


小職が志す「社会派行政書士像」が、伊藤真先生の言葉によって明確化されもするのであった。


そして、覆いかぶせるかのように憲法を学ぶことの意味として人の不幸につけ込むことができる

仕事だからこそ、自らを律することと


国家から独立した法律家として、市民の権利擁護と 何かに従い、依存するのではなく、自らの

価値観で判断できるようになることを求められた。


引き続きお話を伺いたかったのだが、休憩に入った際に抜け出し、

17時から始まるエネシフ勉強会の会場である永田町の衆議院第一議員会館に向った。


本日のエネシフは、冒頭20分を小島青山学院教授から 1 原発の稼働状況・再稼働の動き 

2 価格等算定委員会同意人事案件の動き 3 原子力規制庁の動きについての情報提供の後、


自社のサイトで「原発に頼らない安心できる社会へ」と脱原発宣言を発した城南信用金庫理事長

である吉原毅さんから「未来を選ぶ金融」についてのお話を伺う機会を得た。



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信金のトップを張る風情は一切見せず、株主のためでなく組合員のための経済活動を旨とする

協同組合としての立ち位置を意識し、中小企業の健全な育成発展・豊かな国民生活の実現・

地域社会への奉仕という経営理念を前面に出して、脱原発を標榜する正当性を強調されるので

あった。


原発のストレステストについても、米国の投資銀行が何度も何度もストレステストを受けながらも

倒産が続いたように多くの金融マンはストレステストなどは全く信用していないことをさらっと言い

のける。


信金が社会に役立ち、助け合いの組織である協同組合の観点から、ヘッジファンド等の国際金融

の動きをグローバリズムという市場原理主義、強欲資本主義と切り捨てる。


反原発・脱原発の主張と共に、広瀬隆・小池裕章・武田邦彦という名前がポンポン発せられ、

また、エネットへの評価やトヨタの東北工場での自家発電化、日本製紙の原発1.5個分の自家発電

施設など産業界にも脱原発への動きが顕著にあることも押さえた発言もされる。


金融問題の先送りは不良債権への道筋となるように、原発の先送りも必ずや不良債権化し取り返し

のつかない事態に陥ることを警告されながら、


女性は将来を考え、自分を超えたものを意識し、時間を超えた連帯が可能なペースペクティブな見方

ができる存在だとのな洒脱な発言やそれに対して、若い男性が自分はどうしたらペースペクティブな

見方ができるかと質問すると結婚すればいいと答えるなどの軽妙な会話も光る。



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途中から参入されたおとき(加藤登紀子)さんも、吉原理事長に向って、城南信用金庫へのシンパシー

も強まり、千葉にも支店を出せないかとの話を持ち出したり、他の信金は追随しないのかとも詰め寄る。



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吉原理事長も、他の信金については、最初は言葉を選びながら慎重な言い回しを通していたが

最後には、他の信金も脱原発を明確にするよう自らが働き掛けると断言する場面も生じた。



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吉原さんと同窓で専攻が同じだというマエキタミエコさんは、財政学の観点からも再稼働すると

税金の投入は減るのかといった問いを投げかけたり


司会進行を兼ねている小島教授は、水俣の教訓から福島が見えてくるという。


原発の受入れが雇用と税金目当ての企業城下町化しているように水俣もチッソの城下町であった。

政府がチッソを生き延びさせたのも補償金の担保であったように東電にも同様の政府の対応が

見えている。東電をつぶして国が前面に出ることは絶対に避けることは水俣の事例で明らかだと

小島教授は〆の言葉とされ、2.26の東京ウィメンズプラザホールでの「水俣病の教訓を次世代

に伝えるセミナー」の広報をも忘れないのだった。


吉原理事長の脱原発が金融業界はもとより、産業界への影響力がさらに広がることを期待して

ブログを了としたい。