前日(13日)の「福島原発事故公開質疑」につづいて、院内集会「布川事件再審判決
は何を明らかにしたか」に参加するため、同じ時間に自宅を出たつもりであったが、
開始時間を1前日同様1時と時間勘違いしていたため、車中にいたときは、既に集会が
始まっている時間であった。
「布川事件再審判決は何を明らかにしたか」については、晴れて無罪が確定した
桜井昌司さん、杉山卓男さんが出席の下、6時から弁護士会館でもシンポジュームが
予定されているので、そちらには必ず出席することにして、それまでの時間の使い方
として見そびれていた、周防正行、草刈民代夫婦の「ダンシング・チャップリン」を
鑑賞しようと決める。
但し、以前のように満席が想定されるので、表参道で乗り換え、銀座ではなく京橋で
下車して5階の銀座テアトルへ急いだ。
1時20分からの上映時間には、満席という事もなく、中央F9の席を確保できた。
予告編を何度も見る度に、映画のタッチが気に入り、「蒲田行進曲」のようなエンター
メィントムービーと勝手に思い込んでしまっていた。
バレエはもとより、チャップリンの偉大さを十二分に承知していない身としてはバレエ
とチャップリンとのマッチングの妙には、理解が十分に至っていないためか、一瞬で
あるが睡魔に、何度も何度も襲われてしまった。
同じ、バレエ物のブラックスワンとはどえらいちがいであった。
観客の大半が、私と同じ世代か、それ以上の御婦人ばかりだ、隣の席の御婦人は、
上映されるまでは、ご一緒の御婦人とうるさいぐらいに話続けていたのだが、上映されて
しばらくすると、寝息をたてていらっしゃるではないか。
映画がつまらないという事でもないのだが、やや、暗く陰気な画面に、睡魔が襲うの
だろうか。
映画は、2幕構成で、1幕と2幕の間に5分の休みが入る。
1幕目の「アプローチ」では、バレエと映画製作の舞台裏が紹介され、2幕「バレエ」では
ルイジ・ポニーノと草刈民代の、チャップリンの映画の場面に沿ったバレエを鑑賞するのだ。
映画が終わってから、弁護士会館まで、日比谷公園を経由して向かう。
日比谷公園では、季節を彩る額アジサイが咲いているのを目撃。しばし和む。
無罪を勝ち取られた、桜井昌司さん、杉山卓男さん御両人は、冗談を交えるほど明るく
布川事件の問題点を報告された。
ご両人に先立って、再審判決の報告をされた青木和子弁護士は、供述経過を通じて、
密室取り調べ、代用監獄の弊害を指摘されながら、取り調べの可視化(取り調べの
全過程の録画)の必要性へと論を結ばれた。
取り調べの可視化は、政権交代とともに、その実現性が見込まれていたのだが、人権
弁護士出身の千葉景子さんが法務大臣に着任されても、法務省の役人の抵抗があったのか
一向に進捗された形跡がみられなかった。
厚労省村木厚子さんの冤罪事件。大阪地検証拠改ざん事件が明るみになっても動かない
民主党政権。
政権交代によっても、自民党時代と大きく変化しない要因は何故なのだろうか?