場所を青山のアイビーホールグローリー館2階ミルトスに求め、13時30分から17時30分余
までたっぷりと時間をとった「難民条約&難民認定申請手続研修会」だったが、ダニエル・
アルカルUNHCR主席法務官も参加され、時間の長さも忘れる有意義な研修会になった。
第一時限は、国民難民高等弁務官事務所(UNHCR)駐日事務所法務官補佐 金児真依さん
「日本の難民保護制度における行政y書士の役割について」と題されて、パワーポイント、や映像
を駆使されながら、以下のアウトラインに沿ってお話を進められた。
■難民とは・保護とは
■難民保護制度とUNHCRの役割
■難民認定手続の最近の進展と課題
■無国籍問題への対応
■難民・無国籍者への法的支援の必要性と行政書士の役割
UNHCR東京事務所には12名の職員員が配置され、難民担当は金児さんを含め3人ということ
であった。
一方では、難民申請者数は2008年に1599人に達してから、09年1388人、10年1202人と
1000人越えが続いている。
UNHCRの役割は、政府にとってはアドバイザー・コンサルタント、NGOにとってはコーディネーター
難民にとっては支援者・代弁者と位置づけ、法曹、学者等にパートナーとしての役割分担と協力を
求める構図を形成しているが、その陣営へ、行政書士が入管業務専門家としてパートナーシップの
発揮を期待された。
また、挿入した映像には、アンサンスーチンさんの側近だったミャンマー人男性が登場。
難民認定後は、日本での家族水入らずの安定した暮らしぶりが映し出された。
第二時限は、NGO難民支援協会事務局長の石川えりさん
「日本における難民認定の実務について~NGOの支援現場の支援から~」
と題して、回転の早い口調で、組織、活動概要に触れながら、難民認定申請手続のアウト
ライン申請の仕方について、「難民認定申請書」を具体的に示しながら説明を進められた。
ここでも、行政書士がパートナーの一員として協力できる立場であること、随所に織り込んで
お話されるのであった。
最後に、事前には予定されていなかったUNHCRメッセージが、UNHCR主席法務官ダニエル
アルカルさんから伝えられ、
難民申請に関わる、認定、人道配慮、無国籍救済、帰化等のカテゴリーに沿って、行政書士が
パートナーシップを発揮されることへの期待を熱を込めて訴えられた。
本日の研修会は、単なる行政書士の実務向上のための研修に止まらず、UNHCRや
難民支援協会とのコラボレーション活動へのステップする機会であり、
行政書士が入管業務の専門家としての立場を名実ともに容認される場となった。
私ごとであるが、ダニエルアルカルさんは、国連大学国際会議場で開催された社会福祉法人
さぽーと21の「共生社会の実現へ向けて、その現状と課題」学習発表会においても挨拶され、
直に、UNHCRの活動家を目にしたことに感激したのだった。
○団塊のマーケッターのブログ 2010.10、17
http://ameblo.jp/alucky491112/entry-10679734455.html
UNHCRについては、吹石一恵さんが主役のNHKのドラマ「風に舞うビニールシート」が
懐かしい、思い入れて見入ったものだ。
金児さんのお話を伺いながら、もしかしたら吹石さんが演じた工藤里圭は、金児真依を
モデルにしたのではないかと思いめぐらしても見た。
これで、緒方貞子さん、ダニエルさんに次いで3人目のUNHCRメンバーを知ったことになる。
○団塊のマーケッターのブログ 2009.7、2
http://ameblo.jp/alucky491112/entry-10291637113.html
○団塊のマーケッターのブログ 2009.7、4