初めて大腸内視鏡検査を受け、ポリープが発見され切除してから2年が経つが、その頃

の職場近くのクリニークから、1年後に再検査を受けているかの問合せの葉書が届いた。

胃の内視鏡検査は毎年、大腸の内視鏡検査は5年に一度ぐらいのペースで受検したらいい

との、どなたかの助言が頭に残っていて、胃の内視鏡の検査は、昨年12月の人間ドック

で済ませておいたのだが、大腸はしばらくいいだろうと思っていたのだが、ポリープの

切除をしたので、検査結果の報告のときに1年後に再検するように勧めていたはずだと

クリニ―ク院長はおっしゃる。

今や記憶の外だが、素直に謝り、今月の31日に検査を申し出た。30日から当日にかけ

て、コーヒーを含め水分はいいが、主食は、素うどん、素そば、白米、お粥1~2杯、

パン1~2枚程度にとどめ、副食は豆腐と卵と指導される。

18時から、弁護士会館で行われた「東日本大震災が問う法律家の使命」と題する市民

集会に参加するために、15時から17時の間と時間指定されていた診断を今日にしたの

だが、ヒューマントラストシネマ有楽町で9時40分から1日1回上映される「10万年

後の安全」についても、5月20日で終映なので、今日の機会を活かした行動をとった。

加えて、茅場町のクリニ―クでの診断前に渋谷で「ブラックスワン」も観るなど精力的な

時間を費やすこととなった。

サラリーマン時代の通勤と同じように、7時49分発のバスにのって出かけた。そして、

同じ私鉄に乗車したのだが、有楽町についたのは上映開始10分前、ギリギリの到着と

なった。

原発の放射性廃棄物の放射性レベルが無害になるには、最低10万年を要するところから

「10万年後の安全」の映画タイトルが付いたようだ。

映像も、フインランドの永久地層処分場内部をとらえたショットと、原子力関係者や

研究者が埋蔵の方法や、次世代の人々に、これらを如何様に伝えるかなどの論議のシーン

を重ねていく。

挿入歌や効果音を駆使して、ことの重大性に迫る。

睡眠不足もあってか、一瞬まどろんでしまったこともあったが、福島原発震災の様相や

プラント内の危険性が伝えられる中で、放射能、放射性廃棄物の脅威が、決して他人事

でないことが強く伝わってくる。

この映画は、渋谷のアップルリンクが今秋公開する予定であったが、3.11原発震災の

発生で繰り上げての緊急公開だそうだ。

日本人も、福島原発震災に当事者として直面したことによって、フィンランドの場合を

始め、欧米各国の原発事情について、共有できるようになったはずだ。

この映画についても、日本人よ、早く目覚めよと訴えているように聞こえる。



以下、ヒューマントラストシネマの記事を転用します。



原発から生まれる
放射性廃棄物の危険について
-フィンランドの場合-

原発から生まれる放射性廃棄物の放射能レベルが生物に無害になるまでには、最低10万年を要すると考えられている。
これは、放射性廃棄物の埋蔵をめぐって、未来の地球の安全を問いかけるドキュメンタリーである。

毎日、世界中のいたるところで原子力発電所から出される大量の高レベル放射性廃棄物が暫定的な集積所に蓄えられている。その集積所は自然災害、人災、および社会的変化の影響を受けやすいため、地層処分という方法が発案された。
フィンランドのオルキルオトでは世界初の高レベル放射性廃棄物の永久地層処分場の建設が決定し、固い岩を削って作られる地下都市のようなその巨大システムは、10 万年間保持されるように設計されるという。
廃棄物が一定量に達すると施設は封鎖され、二度と開けられることはない。しかし、誰がそれを保証できるだろうか。10 万年後、そこに暮らす人々に、危険性を確実に警告できる方法はあるだろうか。彼らはそれを私たちの時代の遺跡や墓、宝物が隠されている場所だと思うかもしれない。そもそも、未来の彼らは私たちの言語や記号を理解するのだろうか。