団塊のマーケッターのブログ

都営銀座線「浅草駅」を下車し、地上に出ると、まだ不完全ではあるものスカイツリーの威容が

目に止まる。


そこから東武浅草駅、松屋脇を道路に沿って歩いて行くと会場である台東区民会館に当たる。


昨年、鳩山政権が沖縄基地問題に揺れる頃、星陵会館で行われた、「新しい時代をつくる市民

の会」の1回目の集会にも参加し、大地震・津波・原発事故とアポカルピス的な東日本大震災

から49日目にあたる2回目の集会にも参加する縁を得た。


『憲法14条と私」』という副題は、在日韓国人3世である崔善愛(チェン ソンエ)と被差別部落で

出生された中山武敏弁護士のお話によって鮮やかに浮き上がるのであった。



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崔善愛(チェン ソンエ)さんは、まず、3.11以降も、それ以前と同じ話を続けることに躊躇

されるといいながらも、終始抑制された話し方で、日本国において「在日」の置かれる環境を、

ご自身の経験をベースに指摘される。


21歳のときに、外国人登録の指紋押捺を拒否されてから、二つの裁判を最高裁まで20年間

闘ってこられたという崔善愛(チェン ソンエ)さんは、


憲法14条条文の「全ての国民は」の冒頭の言辞からして、在日はどう生きたらいいのかと迫り、

また、東日本大震災を契機に「がんばれ日本」を鼓吹する社会にあって、ご自身の取るべき

行為が解らなくなると吐露される。


憲法14条に自分が守られたという経験はないとも言い切られた。


在日3世でも参政権のない事実に加え、生活圏内で「在日に参政権を与えない集会」が開催

され、同じ町の住民にそう考えている人がいることの恐怖や、知人に頼まれて集会の会場を

借りたときに、集会が朝鮮高校無償化に関することということで、拒絶にあった体験など、


日本社会に存在する、憲法14条に反すると思われる事象ひとつひとつに在日故の悲憤を

静かに語られるのであった。




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中山武敏弁護士は、ご両親が共が被差別部落出身であることを明示され、定時制高校から

中大の夜間部を経て、司法試験に合格し、弁護士になるまでの生立ちを紹介されながら


現象だけを見ていては駄目だ、虐げられた人の立場から見なければならないとの見解を示し、

「自分の生立ちと読書体験」が自分を創ってきたと強調された。


また、父君の水平社運動への精力的な取組を背中に見、自分の生き方へ繋げてきたことも

言い添えられた。



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狭山再審主任弁護人の縁で、石川一雄さんも挨拶に登壇された。


○狭山事件

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%AD%E5%B1%B1%E4%BA%8B%E4%BB%B6


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日弁連事務総長、社民党福島みずほ党首のパートナーである

海渡雄一弁護士も挨拶に立たれた。


原発弁護士として、30年間、もんじゅ、浜岡、六ヶ所村、福島3号機差止め訴訟を

担われてきたことを表明された。



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元東京都知事候補の吉田万さんも、次回の足立区長選に脱原発の声を上げるために

再出馬をの決意を語られた。



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梓澤和幸弁護士は、関東大震災と朝鮮人虐殺に関する真相究明の状況を報告されながら

東日本大震災によって、今までの生き方の転換が求められ、人間は助け合って生きていく

いのちを守り、助け合う社会への建設に取組む決意を呼びかけられた。



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澤藤藤一郎弁護士は、日の丸。・君が代強制問題に関して、石原都政の反動性を指弾しつつ

国家は国歌・国旗を強要する権能はないこと、その権能を有するのは国民であるとの原理を

示し、憲法14条のみならず、19条、20条の重要性を訴えられた。



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中山武敏弁護士の同期生ととお仲間の弁護士先生が名を連ねている会の印象を色濃く出され

ている集会ではあるが、お仲間の一人に、昨年日弁連の会長に就任された宇都宮健児さんも

居られ、力があがっていることが伝わってくる。



時代の転換が叫ばれる、ポスト東日本大震災にあって、社会派弁護士の活躍に期待は大きい。




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台東区民会館の帰り道、紛れ込んだ浅草寺境内。


東京スカイツリー、浅草寺、雷門を目で巡りながら、3.11から49日目の2011年4月28日

現在に想いを致し、登壇者の発言を反芻してみるのであった。