昨日、ブログを書き終えた後、なにげなく朝刊に目をやると

「地方店テコ入れ急ぐ」と三越伊勢丹ホールディングスが岩田屋の完全

子会社化発表とあった。

ここは朝起きしなに見ていて来春分社化する三越福岡店と岩田屋を統合

する方針とあった。

店舗MDは棲み分けしながら後方部門を一本化したリストラを遂行するだ

ろうことは推察できる。日経の情報からはそれ以上でもそれ以下でもない

程度のことと判断した。


それよりも、昨日のブログで、この3月に訪れたときのヤマトヤシキの

無残な印象について触れてみたのだが、ヤマトヤシキの2009年2~4月

の売上が前年比で▲20.2とある。一方、山陽百貨店は▲11.8である。


日経の記事によると


地方百貨店減収続く 

20%超のマイナスも 大手と連携強化を探る


地方百貨店は昨秋からの景気低迷で深刻な売上不振に悩む中で

ヤマトヤシキに並んでさくらの百貨店が減収率で20%を越している

とある。


また、衣料品の販売不振に悩むアパレルメーカーは在庫リスクを減

すべく生産量を絞り、売上の見込みが立つ都心店に優先してモノ

流す傾向にあると、百貨店現場の実情を抉る。





団塊のマーケッターのブログ

地方の百貨店には売れ筋商品が入らない上、有力ブランドの退店が

続き悪循環から抜け出せないと指摘。


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日経の記事は苦境を脱するため地方百貨店が大手百貨店との連携に

動くとの見方を示す。しかしさくら野もヤマトヤシキにも髙島屋から人が

派遣されていたと聞くが、効果はどうだったのだろうか。言わずもがなで

あるが・・・・・・・



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都心の百貨店でも同業他店の人材を受け入れてうまくいった事例は

ほとんど聞かない。小田急も、ミレニアムも伊勢丹出身者を放逐した。


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大手の百貨店も二桁の減収という己の頭の蝿も終えないで、

地方百貨店へ人材を送るなどとはおこがましい限りだ。


現下の苦境を抜け出すための絵姿が全くといっていいほど描けず、

思考停止に近い様相を帯びているのが正直なところではないのか。


今秋、大丸が心斎橋そごうの後を、ファストファッションまたは駅ビル、

専門店ビルで好調なブランドを導入するという。既存の百貨店問屋から

得ている高い歩率は望まず、テナント家賃並で導入を図るそうである。


そのほかは、ほとんどの百貨店で取られているが低価格戦略で、

あの伊勢丹でも、バイヤーの口癖は低価格商品一辺倒だそうだ。


かつて青山、青木などのロードサイド紳士服専門店が都心に出店して

来たときに、百貨店が取った手は裾野価格を下げることだった。

6万、7万、8万円台が中心の百貨店スーツに49000円、39000円を

設け価格対応に大童であった。


今や、フォーエバー21やH&M等のファストファションに対抗するために

低価格化は紳士スーツ以外の商品にも、燎原の火の如く拡がってきて

いる。

低価格の次は、何処もかしこも、何でも下取りセールだ。

物真似体質、他者依存が体の芯まで染み付いてしまっている百貨店の

現在には新しい発想といえるものが皆無といっていいくらい次代を切り

開く手立てが見えないのだ。何ゆえか?


新しいトライさえ試みようとしない、動くことのできない巨象の如くだ。