鳩山総務相の辞任で、西川社長を擁護する郵政民営化派が押し切った

かに見える。


麻生総理は郵政民営化に反旗を翻すスタンスを表明するなどしながらも

最後は身内の腹心さえを守れない器量を顕にした。

漫画を講じ、漫画的に演じるのが得意な人らしいジグザグした果ての

結末だった。


メデア各社が、足並みを揃え、執拗に、事ある度に小沢の辞任を迫り、

追い詰め、思いを遂げた手法を西川批判が出る度に、中川秀直や竹中

平蔵を画面に出し、弁護し続けた。


前回の衆議院議員選挙の際に、メデア各社は郵政民営化に反対する

自民党内勢力を「造反者」とし、「刺客」を差し出してまで対立を煽った

小泉マジックを誇大に演出し、それと一体化した動きをつづけた郵政選挙

の劇場化。


その結果が自民党の圧倒的な勝利だった。それを民意と言いくるめ、

郵政民営化を見直し、反対を唱える勢力を葬ろうとするメデア各社。


自民の圧倒的な勝利はメデア各社によってもたらされたのだった。


世界的に「新自由主義」の後退が鮮明になっている中で、

構造改革の名の下で国富を外国資本に売り渡した「新自由主義」者を

メデアは絶えず弁護の論陣を張るのだ。


今だ角福戦争が続いているように、メデアは田中角栄の流を継ぐ人々

を断ち切ろうとしているかのような動きに見える。


かつて永卓郎さんは、日本の政治の潮流を「角福戦争」史観から自民と

民主の区別に、田中派が平等主義、親中(国)派、福田派が自由主義、

親米(国)派と色分けしたことがあったが、それが自民党、民主党、国民

新党、社民党を覆い、地殻変動を起こしているようだ。


鳩山総務相は麻生の足元から、あえて石を投げたのだ。


解散総選挙後を見定めた動きが、今後堰を切って自民党の中から生き

残りを掛けて起こって来るだろう。


外されていた渡辺嘉美、江田憲司の国民運動体も息づき、平山赳夫も

早晩雄たけびを上げるだろう。


小泉・竹中が政界の前面から去った今、

次の衆議院議員選挙は2005年9.11の揺り戻しが起きるのだ。

その前哨戦が、今回の鳩山・西川のつばぜり合いだったと思う。


麻生は、何処まで政局をみての判断だったのか疑わしい。

鳩山更迭で、麻生は延命するつもりが、急降下に墜落していくだろう。


以上のような構図を考えると、メデアの背後の存在も見えてくる。