消費の低迷に回復の兆しが見られない中で、各百貨店は依然として

音なしの構えだ。

その中で、連日入場制限が続く原宿フォーエバー21、「新宿新世紀」を

掲げる新宿マルイも開店から一月を経たが、各店舗の役割の発揮、

顧客の馴染み方も加わって、店内の元気さは失われていない。

数字的には、前年切れが始まった渋谷109も個性の輝きは衰えては

いない。


原宿戦争に火をつけたフォーエバー21の参戦とファストファッション外資

の日本上陸にあたって、渋谷109を相当研究しているのではないかとの

思いを廻らしながら、東京ファション文化の方向性についても考えてみる

のだった。


その先に、大阪の路地裏や道頓堀の景観がかぶさり、消費文化のエネ

ルギーの源泉を手探ってもみたのだ。


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なんばマルイは神戸三宮店に続いて、2006年の9月に関西2号店

としてオープンしたのだった。

開店直後に訪れたときには、イセタンメンズ館が「脱・既成百貨店」として

成功を収めたという評価が固まり、一様に各店のリニューアルがイセタン

メンズ館手法を真似ている流れに乗った、マルイ的な表現の店として

理解をし、有楽町マルイへの道をつけるものだと私流の見方をしたものだ。



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この春も、梅田大丸の安売りスーツの「はるやま」を出店させるといった

衝撃を除いて、北、南と格別のプロモーションも、新規ブランドの導入も

これといってないなかで、各階に手直しの新ショップへの入れ替えがされ

ていた。


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神戸もそうだが、なんばマルイもやや上品にでき上がっていて猥雑さが

伝わってこない。


この地に、渋谷109が出店したら関西の人々はどのような反応をしたの

だろうか?


2008年のなんばマルイの売上高は141億(前比94.8)と開店2年目と

してはしんどい数字だ。神戸も68億(92.8)と苦戦のようだ。


マルイの出店はシティーライフ志向だったが、109はアジア的な風土が

漲っていって、猥雑なエネルギーを発散していて関西受けするするので

はないだろうか。


関西各都市は、東京化ではなく、もっと地域に根ざした独自の文化を

打ち出していくべきだと思うのだ。


こうした見方からいくと、H&Mも得意のローカリズムを取り入れ、

フォーエバー21はさらにどぎつく演出して関西に出店したら成功間違い

なしといえるのではないだろうか。