前日の夜は、大学時代の友人のおごりで、天王寺の串焼きに舌鼓し、
酒を飲み交わし、宿は大阪城に近い谷町４丁目辺りのプチホテルに
泊まったのだった。
翌日は思いのほか早く起きたので、ぶらぶらと散策気分で路地裏を渡り
船場から心斎橋へとメインの道を避けながら歩き続けた。
朝明けの繁華街は何故かけだるい。クラブで出会ったらしい若い女性の
三人連れに声を掛ける男の子たち、それぞれのグループとも行き場がな
いのか、やや苛立ちが見える。
建物に貼ってあったポスターに目がいった。
土地柄、ホストの水商売イベントかと近づいて見てみるが、格闘技的で
もありそう。「自信のあるやつは、リングに上がってこいや！！」と挑発し
ている。
突き当りが道頓堀中り。懐かしい景観だが、趣が違って伝わる。
左の先には、たこ焼き屋があったはずだが・・・・・
橋から、水の都大阪を象徴する道頓堀川を眺め、ビルに面して川側に
聳え立つドンキホーテーの観覧車
●大阪☆百科ニュース
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朝靄の中での道頓堀の原色看板のパレードは猥雑な大阪が媚びて
いるようにも見える。
大阪の一日が動き始めたのだ。
１０９の秘めた「文化」としてのエネルギーに魅せられ、１０９に大転換後
の時代の光を見ようと頭を廻らしていると、３月の下旬に訪れた大阪
の路地裏が甦り、日本的な猥雑さに人間の営みである「文化の光と影が
隠されていることを知るのであった。」