小島健輔氏のブログで109の3月、4月、5月の売上が91~92の推移

と知らされ、消費不況の止まることのない状況に暗然とした。


また、ブログには原宿黒船SPAの出現に人の流れが変わり、渋谷の勢

いが黄昏てきたとある。


● プロフェッサー小島健輔の言いたい放題

http://apalog.com/kojima/archive/255


まずは現場での検証だと思い、雨降る中、地下鉄表参道駅から神宮前

の交差点へと坂道を下り、明治通りに沿って遮る傘、傘を選り分けて進

むのだった。


フォエバー21の前は、入場制限を受けて傘を差しながら待つ人が並ぶ。

100人近くの列にはなっていたのではないか。


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階段とエスカレータを使って最上階の4階にまず上がる。4階はメンズだ。

リゾート需要の時期、Tシャツやショーツ、パーカーが3000円以下で買

える。ジーンズも高くて4000円を切る。3階以下の婦人のフロアを見る

が1点当り、3000円前後、5000円まではかからない価格設定だ。

10000円もあればワンルックスが揃ってしまうのだ。


雨が降ろうとも、どのフロアも立錐の余地がなく、時間が4時過ぎという

こともあって大学生風の女性が圧倒的だが、双生児母子やバギー族、

「おばさん」族と幅広く買い物に勤しんでいた。各階のレジカウンターは

4台のレジがフル稼働であった。


1階から地下へ降りる階段のところのドアが開いているが、ドアの絵と

壁面の絵が重なるのだ。こんなところにもお洒落心が表れていた。

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フォアエバー21を出て竹下通りを横切るが、駅の方まで行っても

カフェの形も気配さえない。尋ねるも知らないとの返事。


再び明治通りの方へ引き返すが陰も形もない、路地を右手に曲がって

みると立看が目にはいった。


●6月4日、銀座 渋谷 原宿(竹下通り)の3店舗同時オープン
http://www.hanabatakebokujo.com/index.php


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ここでも、雨の中を傘を差しながら待つ人が切れない。


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再び、明治通りに戻ったが、相変らず列をなして待つ人減らず。


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隣のH&Mにも人が流れる。

本来フォエバー21の戦略が、人気店の周辺に出店して流客を狙うの

だが、ここでは逆の現象が起きている。


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ファエバー21、H&Mの並びにちゃっかりとABCマート。前からあったの

かどうか解らないが、確かのABCマートは靴のファーストファッションだ。

昨今、ユナイテッドアローズの株式を23・3%ほど取得したと聞く。

新たな仕掛けを準備しているのだろうか。また、ファエバー21の経営者

とも何処かで接点を持っているのだか。興味深い。


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ABCマートUAの筆頭株主へ

http://www.nissenmedia.com/news/kouri/2009/06/04121635.php


神宮前の交差点を渡り、ユニクロTシャツショップを見、

コレクトクトポイントの前を通る。UTの1階には外人のグループを含めて

顧客の賑わいや、puffyのニューアルバム「bring it」とのコラボの

プロモーションを映像を流しながら、Tシャツだけでない文化をも訴求して

いるのだった。さらに進化したユニクロがそこにあった。

●UT

http://ut.uniqlo.com/store


コレクトクトポイントの方は入りがまばらだ、店の入口には

「雨の中のご来店を感謝して、レジにて10%offします。」の看板が

商魂逞しいというよりも、かわいらしくも切なく置いてあった。



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●コレクトクトポイント

http://www.fashionsnap.com/news/2009/04/collect-point-harajuku-open.html



コレクトクトポイントの先で見た眼鏡屋さん。ヨーロッパの図書館のような

陳列がお洒落だったオオタカの森scの眼鏡屋さんだった。


レンズのオプションには、料金が追加されたが、それを無料し、

実質66%引きとある。


●ジーンズ グローバルスタンダード 

 5月25日からフレーム+レンズ+ケースのセット価格へ改訂

http://www.jins-jp.com/news/2009/05/525.html


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その先にはお洒落なTシャツのお店、路面店の進化は目覚しい!


明治通りからファイアーストリートにぶつかって、丸井方面に沿って

歩いていると、また同じ名前の小ぶりのデザインTシャツの店があった。

ここが発祥なのかと勝手に解釈するが、後で調べるとそうではない

らしい。


●デザインTシャツストア グラニフ

http://www.graniph.com/


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ファイアーストリートからオルガン坂を進み、東急ハンズの脇を下り

少々迷いながらも道玄坂に辿り着き109の館内をクルーズするので

あった。

今までは、何時行っても人いきれで辟易したものだが、今日はそんな

こともなく店舗間をじっくりと見渡しながら思いを廻らすのだった。


直感的に思ったことは

フォーエバー21もH&Mも日本のヤングファッションを解明するために

109を徹底して研究したのではないかという点と、109をアウトサイドな

ビジネスタイルの一種かと独断していたのであったが、実は109に集ま

るアパレルこそファストファッションの世界的な流れをつかみ、その主流に

あったのではなかったかという点であった。


109商品をの価格帯、品質、レイヤードスタイル、雑貨類等小物類を

この目で見いていると、つい先ほどまで見ていたフォ-エバー21の商品と

相通じるのだ。購買層にも類似性が見出される。


109の売上減少の原因に、原宿のファストファッションの影響は避けがたく

あるといえるし、ファストファッション外資は日本上陸にあたって、109を射程

に置いていたことがいえるのではないだろうか。


原宿ファストファッション・ウォーは次のステージへと上っていくだろう。


神宮前交差点のGAPが原宿駅前に移転するが、その跡地に109が進出する

と小島健輔さんはブログで紹介されていたが、そのことも原宿ファストファッション

・ウォーの行く末を示している一例なのであろう。


109の仕掛け人ともども究明をしていきたいと思う。

カリスマ店員の発案した「moussy」なるブランドから生まれたドラマの

背景を「フェイクデリック」「バロックジャパンリミッテド」社設立の経緯、

ファション界のニューヒーロー・宮内敦率いるギルドコーポレーション

「gilfy」誕生の力学を解き明かすことに109ビジネススタイルの本質

が明らかになると思うのだ。


109の停滞とフォーエバー21等外資ファストファッションの高揚との

因果関係をもだ。