再放送でしたが、日曜日の昼下がり、偶然合わせたチャンネルで
ドナルドキーンさんの未来の提言「もう一つの母国日本へのメッセ
ージ」が放映されていた。

インタビューアは梁石日(ヤンソギル)

●finalventの日記
http://d.hatena.ne.jp/finalvent/20090513/1242177226

三島が市谷で割腹自殺した際に、ドナルドキーンさんに宛てた手紙が
あったそうだ。そしてドナルドキーンさんは、「三島は最後に、
武士として死んだ」と弔うのだった。

また日本人対しては、ずばり「四季と他人を友とすべきだ」と強調
されながら、松尾芭蕉の風雅を込めての一句

『造化にしたがいて四時の友とす』

をもじりながら四季に環境問題を、他人に外国人を比喩し、
大転換後の時代の日本人の在り方を提起されるのであった。

江戸に生きた松尾芭蕉の眼力は、大転換が起きている21世紀の
現在をも射るとドナルドキーンさんならではの鋭く優しい目線が
伝わってくるのだった。

●笈の小文(おいのこぶみ)
http://www.intweb.co.jp/basyou_oino/oinokobumi01.htm


ドナルドキーンさんは、「日本文学の魅力を若者たちに伝えたい」
と意気込みをみせながら外国人が故の「日本の美と知」の価値を
讃えたのであった。

日本人だけの感性や視点だけに囚われることなく、異文化や他国での
生活体験を有する人々言にも謙虚に耳を傾けることから、日本的な
「良さ」がさらに見えてくるものなのだと痛感する次第だ。