12月9日日経新聞の神奈川・首都圏版の生活のレシピ・まちストリー

で取上げられていたJR立川駅周辺(東京・立川市)、


「オタクの神聖地」脚光とタイトルにある。


半年に1~2度程度だが、立川を定期的に訪れる機会をもっているが

そうした情報、認識がなかったために、この記事をみて極めて怪訝な

思いに駆られていた。


第一デパート、フロム中武については話題にしたこともなく、その存在

さえ存じてはいなかったので、昨日訪れることにした。


駅の交番で場所を確認して、まずは第一デパートへ、そして3階まで

エスカレータで上がる。外観も1階のフロアの佇まいも相当な地方の

駅ビルといった風情だ。


先入観が植え付けられていたためか、オリオン書房に集まっている人

全てがオタクに見えてしまう。しかしこの本屋とてとりわけ特色がある

ようにはみえない。新聞に取上げられるレベルのものにしてはインパク

トが感じられない。落胆しながら、次の目的地フロム中武へ向かう。


団塊のマーケッターのブログ


フロム中武は第一デパートとは違ってか、玄関入口の上部に大きな看

板が目に入る。「立川 旬感 瞬間」 店主の思いが伝わるコピーだ。


期待を抱きながら、インフォメーションデスクの電話をとり、オタクの聖地

の根拠となっている「アニメメイト」のフロアを確認して4階へ向かう。


エスカレーターの上り口周辺から「アニメメイト」の世界と繋がっている。

壁や柱にはアニメ関連の広告ビラやポスターがところ狭しと貼ってある。

店の客は大半が高校生風である。整然と並ぶレジ待ちの列もできていて

店内の熱気と盛り上がりが一層演出される。


フロアを一巡する。中野ブロードウェイをミニ化した体裁だ。しかし、中野

ブロードウェイの猥雑さはない。高校生の振る舞いも健康的だ。


これでは、秋葉原、中野に次ぐ新しいオタクの聖地という顔をもつと持ち

上げる日経の企みが読めないのだ。


確かに、町田には秋葉原、中野と共通する「臭い」はある。立川にはその

要素は嗅ぎ分けられなかった。日経の記事と現実の落差には目に余る

事例といえようか。


経済記事も、同じような手法で仕掛けられているのかと訝るばかりだ。