夫はアルコール依存症での入院をしたことがない。


断固拒否をする人だった。


入院は本人の認識をかえてくれるのだろうか?




それかもう別居するか。





夫はアルコール依存症であることを否定せずに通院しているが、どうしても飲む。

仕事をやめても飲む。

楽しいことがあっても飲む。




他の人はどういうきっかけで断酒できるようになったのだろう?

そう悩むことが最近ふえた。







夫が1人で買い出しに出かけ帰宅して昼ご飯を作っている時だった。

(私は違う家事をしていた)



夫がガス台で鍋に火をかけたまま移動し始め、

キッチンから離れた自室で寝転んでスマホをし始めた。



私は夫が一瞬離れただけ?と思っていたが帰ってこず、しばらくして夫の部屋に見に行ったら、

なんと寝転んでスマホを見ていた。


「え?!ガスの火は?!」と言ってもそのままスマホを見て遊んでいる。



その間に鍋が吹き零れたので、ガスの火は私が消した。




夫が酔っているように見えなかったのだけど、

実は酔っていた。



寝転んでいる夫に何故火を消さずにガス台から離れたのかを問いただしたら、


『 僕に関係ない 』『 火を使っていない 』


と要領を得ないことを言い出す。





恐らく買い出しで酒を買ってきて飲んだのだろうが、

酩酊していなかったので私には夫の変化に気がつかなかった。






料理をするアルコール依存症患者は酩酊しても料理をしてガスを使おうとするから失火の可能性がある。



IHクッキングヒーターに替えることができればいいのだか、

それには大変な労力がいる。



それゆえ、我が家では私がいる時以外はレンジで料理をしてもらっているが、

本人が酩酊しているとその判断ができるのかわからない。






入院しても、退院して飲んだら意味ないのはわかっている。


正直、夫は入院しても効果がない気がする。

夫自身が入院を罰として捉えてしまい、本質的な改善にならない気がするからだ。


入院期間が私の心の安寧だけのためにあっても本質が変わらずに退院したら私の絶望が増えるだけだ。



別居しても、離婚しても、

一時的に私の負担が減るだけだ。


夫は余計飲酒して、私は呼び出され振り回されるだろう。







飲酒を反省している時に入院する?と聞くが、反省していても強い拒否をしてくる夫を思いだしながら、

吹き零れて汚れたガス台を拭いている。