肌色の斑模様
冷静な目、冷たい目、熱の篭った瞳、
ありふれたフレーズ、ありふれたメロディ
変わらない光景、変わる顔ぶれ
この狭い空間の中で、それぞれがぞれぞれの思うがままに演じる
モノトーンに染まっていくライブハウス、景色が歪むまで腕を振り上げる
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携帯のアラーム音が現実の世界へと導く。
景色に色がつきはじめ、見慣れた狭い部屋が目の前に広がる。
昨夜のライブの夢を見てたせいか、起き抜けにもかかわらず身体がソワソワして落ちつかない、今日は97時からバイトがある。気だるいよりはましだが、この落ち着かない感じは好きになれない。
手元の煙草に火をつけ、見慣れた6畳半の部屋を見渡す。
部屋の3分の1くらいのスペースをとっているトレーニングドラム、昨夜のライヴではコイツで死ぬほど練習したスタンディングの連弾を披露した。
Party Monsterのテヴォンほどじゃないが、自分なりにうまい事出来たと思ったが、客のノリはいまいちだったな。
椎名 涼一 26才 バンドを言い訳にしたフリーター
唯一の取り柄と言えば、ドラムが叩ける事ぐらい。
中学の時にはまって、音楽の先生に褒められて天狗になって、そのまんま突っ走ってきたらメジャーになることも無く音大に行ける事も無く、行き着いた先がインディーズ中堅のバンドマン。
まぁっ、人生そんなに甘か無いよな。
っと、昨夜のライヴと夢の余韻につかるのはこの辺にしておこう、バイト遅刻しちまう。
吸いかけのタバコを灰皿におしつけて、いつものように顔を洗って家を出る。