昔物語(3) 姉弟 | 前世の記憶を辿る Past life memories

前世の記憶を辿る Past life memories

元ブログ『前世の記憶』の続き。
前世の記憶では前世以外のカテゴリーも様々書きましたが、本ブログは、
前世関係に特化させたいと思っています。

少女--仮に名前を

 

慧子 (あきらけいこ or けいこ)

 

弟を

 

朝右(あさすけ)

 

とする--

 

 

彼らの住まいは 小高い丘(もしくは山)の上にあった。

 

 

朝には、靄があたり一面にかかる。

彼ら以外の住人は、雑役をし、日常の世話をする大人が数名いるだけ。

 

自室は小奇麗にしてもらっているが、建物自体は古く、石の土台は欠け、蜘蛛の巣なども放っておかれたままだ。

 

 

--そして、彼らの両親は、何故か一緒に住んでいない・・・ 

 

 

昼の間、慧子は部屋に籠って机に向かい、朝右は、外で鞠を蹴ったり、草履を投げたりして遊ぶ。

二人は、一見、楽しく暮らしているように見えるが、夜が更けてくると、寂しさが募る--

 

 

二人で手を取り合うようにして、両親が居ない寂しさを紛らわせようとするが、朝右にとっては、我慢ならないものなのだろう--

寝室から漏れる彼のすすり泣きを耳にする度、切なくなった・・・

 

慧子は年の功?か、そんな事情にも慣れてしまい、そこまで辛いと思うことはなくなっていた。

 

 

--ただ彼女は、互いを姉弟と思ってはいたものの、二人の顔が全く似てないことには気付いていた・・・

 

 

 

 

 


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