シモーネは、自分がポーランド人だと聞かされていたが、
養女になった時点からドイツ人となり、それに何の疑問も
持つことなく、生きてきた。
が、戦争が始まり、ナチスのポーランドへの侵略、迫害を
見聞きするにつれ、自身のアイデンティティが揺らぎ始める--
特に、仕事を電話交換手から、
ナチ党の政策に関わる仕事
に従事するようになってからは--
シモーネは、お国の為と、自ら志願した。
それは、ドイツ人として当然の事と思えた。
始めのうちは、ポーランド時代の苦しみや、お兄ちゃん
に関わる人々への憎しみから、自分を救ってくれた
ドイツに貢献できるという喜びが、彼女を支配していた。
男性党員達も彼女の美貌を崇め、学生時代の
ように、とり巻きができた。
※(3)女優 で視たビジョンは、これだった。
しかし、ナチスの行為が激しさを増すにつれ
--特に、ポーランド人に対する蛮行--
次第に、もし 自分が本当はポーランド人だという事が
知れてしまったら・・との恐怖を抱くようになっていく。
自分はポーランドに対して、復讐しているつもりだった
のが、いつしか、復讐される側に身を置くことになる
かもしれない・・そんな恐れは、やがて彼女を、常軌を
逸脱する行為へと駆りたてていった・・
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