少女(11) ~ 奥さまの苦悩 | 前世の記憶を辿る Past life memories

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元ブログ『前世の記憶』の続き。
前世の記憶では前世以外のカテゴリーも様々書きましたが、本ブログは、
前世関係に特化させたいと思っています。

 

米国の少女と夫は出かけた--楽しそうに寄り添い・・

 

二人を見送ったヒサは、その後奥さまの編み物を手伝う

よう言い付けられた。--手伝うといっても、解いた糸を

両腕に巻き取っていくだけの事なのだが。

 

 

奥さまは黙りこくっている。

 

ヒサも、口を開くことなく、ひたすら糸を巻くことに集中していた。

なによりこの時、奥さまの胸の内を想像することさえできない

年齢ではあった。

 

 

奥さまの心中は、如何様なものだったか--

勿論、夫と妖艶な少女の事で心は占められていた。

 

様々な想い--嫉妬、憎しみ、絶望・・

自暴自棄になりそうな自らを、暴走しないよう抑えることだけで

精一杯、目の前に居るヒサの存在など、全く眼中になかった。

 

奥さまとその夫との間に、子どもはいなかった--できなかっ

たのだ。

夫の収入で生活に困ることはないけれど、常に負い目を感じ

ていなければならない日々--

さらにその苦しみを増幅させるような、夫の行い・・

 

--この時、奥さまは気づいていなかった--黙々と仕事に

打ち込むヒサの姿が、彼女の心を落ち着かせてくれていた

ことに・・