幕末を駆けた青年(6) 師範 | 前世の記憶 ~Past Life Memories~

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占い師や精神科医に頼ることなく、自力で前世を蘇らせる方法。

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『道場』を見た日から、それが頭から離れなくなった寿三郎・・・

用事がある日も無い日も、毎日のように道場見物に出かける--

恋患いのように居ても立っても居られないのだ。


やがて、下働きの少女と仲良くなった寿三郎は、彼女の手引きで、

いつの間にか青年たちと共に稽古をするようになっていた。


もちろん、師範の知るところではない。が、あまりにも弟子が多くて

彼らの名前や顔を、いちいち覚えていられなかったことも事実だろう。

同時に、師範は寛容な人物でもあった。

そもそも弟子入りを、身分によって許可していたわけではない--


何日も無許可で、勝手に稽古していた寿三郎が、初めて師範の前に

恐る恐る姿を見せた時も、師範は、何か怪しい--とは思いつつ、他の

弟子たちと分け隔てなく稽古をつけ、アドバイスすら与えている。


ただ、剣というものを見たことも扱ったことも無い寿三郎が、見よう見まね

する剣術は、基本も何もない勝手剣法だったので、それではあまりにも

ひどい、ということで、マンツーマンレッスンを授けることにした。


--どこの馬の骨ともわからない寿三郎が特別待遇を受けているーー!

他の青年たちはその事実を知るや、呆れるわ、腹立たしいわ・・・


が、始めは冷ややかな目で見ていた彼等が、レッスンを重ねるうち、寿三郎

のスジがそこそこ良いことに気づかされる。


--身が軽い彼は、動きが素早い--加えて無鉄砲な性格も、闘いの場

では度胸が良い、という利点になった・・・



すみません、本文とは何の関係もありません(゚ー゚;ダウン